令和6年能登半島地震で被災した子どものための居場所を開設。石川県珠洲市で「高校生とつくるみんなのこども部屋」を1/5よりスタート
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珠洲市では、多数の人的・住居被害が。復興に向けた活動の中、求められる子どもたちの居場所の確保
2024年1月1日(月)に石川県能登地方を震源とする「令和6年能登半島地震」が発生し、能登地方を中心に各地で被害が報告されています。1月4日(木)15:00の時点で、石川県では33,530人が避難しています。特に人的被害の大きい地域のひとつが石川県珠洲市。同時点で死者・行方不明者・重傷者は169名にものぼり、700名以上が孤立状態にあるとされています。また、多数の家屋が倒壊していますが、いまだその数はわかっていません。
カタリバでは、東日本大震災・熊本地震・西日本豪雨災害・熱海市伊豆山土石流災害・秋田豪雨など、災害が起こるたびに現地ニーズを調査し、必要に応じた緊急支援に10年以上取り組んできました。2019年からは災害時子ども支援「sonaeru (ソナエル)」プロジェクトチームを立ち上げ活動を行っており、今回の地震発災後の1月3日(水)よりスタッフが現地入りし、子ども支援のニーズ調査・居場所運営を行っています。
被災した子どもたちは、普段と違う生活の中で、さまざまなストレスを抱えます。保護者の方も家屋の復旧作業や生活の建て直しにいっぱいいっぱいで、子どもがつらい気持ちや悩みを我慢して抱え込んでしまうこともあります。また、保護者が自宅の再建や就業の再開について考え、準備する時間を確保することは、家族にとってとても重要なことです。一方で、カタリバがこれまで支援してきた被災者の方からは、小さな子どものケアをしながら先のことを考えることはとても難しいという声も聞こえていました。
生活環境の復旧に時間を要するなかで、つらい思いをする子どもたちや家族の負担を少しでも減らせるよう、カタリバが現地で行える支援として「子どもの居場所」の開設に至りました。
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珠洲市の避難所で、現地の高校生とこどもの居場所「みんなのこども部屋」づくりをスタート
被害規模の大きい珠洲市に位置する800名の方が過ごす避難所で、2024年1月5日(金)から避難している高校生たちとともに子どもの居場所づくりを開始しました。珠洲市で子どもの居場所運営を行う「NPO法人ガクソー(以下ガクソー)」と連携し、子どもの預かりや居場所支援に取り組んでいきます。
カタリバとガクソーが居場所づくりを検討している最中に、避難している高校生たちも「何か役に立てることはないか」と考えていることを知り、幼い子どもたちの居場所を一緒につくることにしました。
■居場所概要
場 所:石川県珠洲市内の避難所(今後場所を移動する可能性があります)
対 象:ここに避難している0歳~中学生 ※3歳以下は保護者同伴の場合のみ利用可
内 容:子どもの預かり・居場所・遊び支援
期 間:2024年1月5日(金)~終了時期未定
開催時間:毎日・9時半~16時(予定・変更の可能性あり)
※現地の状況により、内容が変更になる可能性があります。
今回の支援は、日頃よりカタリバを応援してくださっている支援者のみなさまからのご寄付にて実現しています。みなさまのサポートに心より御礼申し上げます。
最後に、今回の能登半島地震により被害を受けられた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げ、被災地域の一日も早い復興を心からお祈りしております。
■ご寄付について
NPOカタリバの災害支援sonaeru事業へのご寄付はこちらをご覧ください。
https://www.katariba.or.jp/sprit/now/sonaeru.index.php
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NPO法人ガクソーについて
奥能登に住む子どもたちに対して、教育に関する事業を行い、地域の教育格差を無くし街の未来に寄与するサービスを行うとともに、地域の人々に対し、まちづくりの推進を図り、すべての人々が健やかに暮らせる地域づくりに寄与することを目的として活動する団体。カタリバが運営する子どもたちの居場所作りを支援するプログラム「ユースセンター起業塾」の1期採択団体。
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災害時子ども支援「sonaeru (ソナエル)」について
災害発生時に、子どもたちへの支援を一刻も早く届けることを目的とした緊急支援プロジェクト。これまでの被災地での経験から「発災直後の子ども支援は重要」と捉え、平時から自治体・企業と事前にアライアンスを組んでおくことで、迅速な支援活動ができるような仕組みづくりに取り組んでいます。
https://www.katariba.or.jp/activity/project/sonaeru/
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認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。