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高校生レストランの企画・運営を手掛けるイタリアンレストランのオーナーシェフ伊藤瞬さん なぜ学生たちとのコミュニケーションを大切にしているのか?
福生市にあるイタリアンレストラン『イタリア亭 Rione』をはじめ数店舗のオーナーシェフとして活躍される伊藤瞬さん。自身のお店を切り盛りするとともに、GRES高等学院(通信制高校・東京都昭島市)に通う学生を対象に調理実習のボランティアを8年間続け、また、学生が運営するレストラン『青春食堂2025』のプロデュースも手掛けています。 伊藤さんはなぜ、学生たちとのコミュニケーションを大切にしているのか?その背景に迫ります。 ―GRES高等学院で調理実習を行うことになったきっかけを教えてください。 僕自身も通信制高校の出身で、僕が高校時代にお世話になった菅原先生という方が独立してGRES高等学院を設立されました。恩師でもある菅原先生が大切にされている「生徒たちの個性を否定しない」という学校の理念に多くを学びました。8年前に菅原先生から「講師として調理実習をやってみてくれないか?」とお願いされたのをきっかけに、調理実習を始めました。当時は僕自身人前で話すのが苦手で……。最初の頃は、生徒たちも全然話を聞いてくれなかったり、心を開いてくれなかったり、大変な思いをしました(笑)。 ―高校生が運営するレストラン『青春食堂』の実施に至った背景を教えてください。 「一生ものの特技を身につけて欲しい」という思いで調理実習の講師を引き受けたのですが、学生たちも2、3年調理実習でパスタを作っているとパスタ作りが本当に上手くなるんです。そこで、パスタを提供することに特化したイベントがあってもいいのではと思い、メニューはパスタのみの『青春食堂』を立ち上げました。今まで家から出られなかったような学生もいるので、そういう学生たちが「いらっしゃいませ」と言って、パスタを作っている姿を親御さんや先生方に見てもらえるとてもいい機会だと思っています。 ―『青春食堂』での伊藤さんの主な役目を教えてください。 僕のお店を会場として、提供するパスタのメニューは僕が考えていますが、料理を作って提供するという一連の仕事は高校生にやってもらいます。当日は後ろで見守っているだけです(笑)。 調理の指導をする伊藤さん ―『青春食堂』の今後の展望を教えてください。 GRES高等学院は運動会などの学校行事がないので、学校のイベントとして『青春食堂』が確立できたらいいなと思っています。『青春食堂』以外にも学生たちが職業の体験を出来る機会を作り、いろいろな経験をさせてあげたいという気持ちもあります。学生たちに「大人って楽しそう」と思ってもらえるように、自分自身が大人の代表として楽しい姿を見せることを大切にしています。これからは、もっとたくさんの学生たちの居場所となれるような活動を広げていきたいと思っています。皆さんの協力をいただきながら、一人でも多くの学生たちの未来を支える存在になりたいです。 ◆伊藤さんがオーナーシェフを務める『イタリア亭 Rione』 東京都福生市武蔵野台1-5-37 TEL 042-513-4714 HP italiateirione.com Instagram https://www.instagram.com/rione0401/?igsh=bndxbmN4dm4yN2lm# ◆伊藤瞬(いとうしゅん)プロフィール 東京都青梅市出身。高校時代からファミリーレストランなどでアルバイトを行う。高校卒業後は、立川市内にある調理師専門学校に入学。その後在学中に職業体験で行ったイタリアンレストランに就職。27歳の時に独立し、イタリアンレストラン『イタリア亭 Rione』を東京・福生にオープン。現在は『イタリア亭 Rione』と、羽村市にある居酒屋『酒亭 雅楽』でオーナーシェフを務めている。

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千葉商科大学付属高等学校が2年連続で「商業高校フードグランプリ」本選に出場!前回大会を経験した3年生の成長に迫る!
千葉商科大学付属高等学校では「千葉県産のピーナッツ」と洋菓子店のパイ生地の「端材」を使用した商品『Ps’』を開発。前回の『高校生が考えた!!千葉県産ピーナッツ入りのシューラスク』においても、「千葉県産のピーナッツ」と「端材」を使用したが、『Ps’』の開発を通して彼らが前回よりも成長したことや気づきとは? 『Ps’』 「端材は生き返る」をコンセプトに、パイ生地の「端材」を有効活用。 パイ生地の「端材」と、千葉県の名産品であるピーナッツをふんだんに使ったサクサク食感が特徴のお菓子。パイ生地の「端材」にもピーナッツペーストを塗りこんだ、ピーナッツづくしの逸品です。 「道の駅いちかわ」で販売中!価格は¥378(税込) 左から、 副リーダー:芦田千佳 リーダー:小塚翔 池田莉奈 小林彩 —2年連続での出場となりましたが、まずは本選でのプレゼンテーションで前回よりも工夫したことなどを教えてください。 芦田:今回も「食品ロス」という社会問題をテーマに洋菓子店で発生するパイ生地の「端材」と、「地産地消」をテーマに「千葉県産ピーナッツ」を使用することを前提に開発しました。そして、このテーマを前回大会よりも分かりやすく相手に伝えることを目標に、プレゼン方法にこだわりました。ホリエモンが認めたという小学6年生の、漢字ドリルをプレゼンするというYouTubeを参考に内容を考えていきました。“前回経験したのだから、今回は上手に出来るよね”といった周りからのプレッシャーもありましたが、身振り手振りのプレゼンテーションで前回よりも上手くできたと思っています。 ―今回の商品開発で最も苦労したことを教えてください。 池田:商品化までに4月から3か月間というスケジュールの中で、前回と同じく「端材」を使い、そもそもどういった商品を作るのかということを悩みました。前回はシュークリームの皮の「端材」を活用したラスクを開発しましたが、今回も千葉県松戸市にあるケーキ・焼菓子の専門店「お菓子工房ポニー」さんにご協力いただき、パイ生地の「端材」を活用することにしました。そこからピーナッツをどうやって絡めていくかなど、色々と協議を重ねました。 小林:パッケージも前回よりもさらに良くしようということになり、オシャレさにこだわりました。リーダーの小塚君のイメージを私が聞き、そのイメージをもとにパソコンでラフデザインを作成。仕上げは私が作成したラフデザインをもとに、プロのデザイナーの方に依頼をしました。デザインだけでなく商品全体の雰囲気を良くするために、パッケージもビニールではなく紙素材を採用しました。 ―商品が完成した時の周りの反応はいかがでしたか? 小塚:一度「商業高校フードグランプリ」に出場しているということで、学校からの期待もすごく高かったのですが、学校の先生に食べてもらい「美味しい!」という言葉を聞けてホッとしました。また、パッケージに関しても「前回を大きく超えてきたね」という声ももらい嬉しかったです。 小林:私の両親は洋菓子好きなのですが「今回の商品の方が前回に比べ、ピーナッツの風味が強く、また、一口サイズで食べやすくて良いね」と言ってくれました。 ―今度この経験をどう活かしたいですか? 池田:私は販売会で学んだことを大学でもっと深めていきたいと思っています。今回の商品でInstagramや道の駅の販売会の広告は私が担当し、PRや宣伝に興味を持ったので、もっと深めていきたいです。 芦田:大学で社会学を学ぶ予定なのですが、大学でのプロジェクトを通して、地域課題を解消するための商品開発に取り組みたいです。 小林:私は服飾系の専門学校に進学するのですが、ビジネスファッションという括りの中で、マーケティングを学びます。高校での商品開発を通して学んだマーケティングをファッションの分野でも活かしたいと思っています。 小塚:芦田さんと同じ大学の同じ学科に進学するので、自分も地域活性化のための商品開発などに携わり、また、地域を盛り上げるためのイベントなどに携わりたいと思っています。 ―皆さんが思う商品開発の魅力とは何ですか? 小塚:自分達の商品を地域のお客様に食べていただくことで、地域と人の繋がりが向上することです。商品開発を通して、今問題になっている「地域との関係性の希薄化」が、少しでも良くなればいいなと思っています。 池田:私は自分から積極的に意見や行動をすることが得意ではなく、自分自身を変えるためのきっかけとして「商品開発」を学ぶことを選択しました。自身を鍛えて成長のチャンスだと思ったのです。自分達が主体となり、チームで色々なことを考え、企画していくことが魅力だと思います。 商品開発に取り組む生徒と一緒に販売会を盛り上げた、地域のバンドの方々との写真 千葉商科大学付属高等学校商業科ではITコース、会計コース、ビジネスコースの3コースがあり、1年次に得意とするコースを見極め、2年次にコースを選択していきます。このビジネスコースの授業で商品開発などの活動を行っています。今年度は3年生30名、2年生8名の計38名でプロジェクトを進めています。 今年度は『Ps'』のほかに、『のりみそ』『ただいまかろん』『ANDORA』の4商品を開発。すべて「端材」を活用し、地元企業と共に「食品ロス」の課題解決に取り組んでいます。開発商品は道の駅いちかわで常時販売中です。 「道の駅いちかわ」 千葉県市川市国分6-10-1 047-382-5211 https://www.michinoeki-ichikawa.jp/ 千葉商科大学付属高等学校 https://www.hs.cuc.ac.jp/

新食感の災害食「ふわ姫パン」が、商業高校フードグランプリで日本一に輝くまでの道のりをインタビュー!<兵庫県立姫路商業高等学校>
2024年11月3日に開催伊藤忠食品株式会社主催の「第11回商業高校フードグランプリ」で、兵庫県立姫路商業高等学校の地域創生部が開発した災害食“ふわ姫パン”がグランプリに輝きました。“ふわ姫パン”の開発にあたり、宮城県農業高等学校の生徒と連携。阪神・淡路大震災の被災地である兵庫県と、東日本大震災の被災地である宮城県の学生たちの意見が詰まった災害食が完成しました。 今回ガクイチでは、姫路商業高校 地域創生部の毛利漣斗くん(2年)、田中まりあさん(2年)、小谷菜々美さん(2年)に“ふわ姫パン”開発の経緯と、商業高校フードグランプリについて話を聞きました。 新食感の災害食“ふわ姫パン”が商業高校フードグランプリで日本一に輝くまで —昨年、商業高校フードグランプリでグランプリに輝いた“ふわ姫パン”の特長を教えてください。 毛利:ふわ姫パンは、固くて食べづらい災害食のイメージを払拭するために、「どこでも・誰でも・手軽に・そのまま・美味しく」の5つをコンセプトに取り入れて、災害時でも美味しく食べられる災害食として開発しました。保存期間が7年なので長期保存できるところも特長です。 田中:この商品を一緒に作った宮城県農業高校がある宮城県と兵庫県の特産物を入れたかったので、兵庫県産の卵と宮城県産のイチゴを入れました。そうすることで、災害時に不足しがちなタンパク質とビタミンを摂取できるようにしました。また、名前に“ふわ”を入れ、一目見ただけでパンの柔らかさが伝わるようにパッケージにもこだわりました。 小谷:缶を開けた瞬間にイチゴの香りがふわ〜っと広がるんです。実際に購入した方から、「朝ご飯やおやつに食べたい」という声もいただいています。 —“ふわ姫パン”を開発しようと思った経緯を教えてください。 田中:東日本大震災と阪神・淡路大震災の2つの災害に注目して、防災について学んだことがきっかけです。実際に、震災を語り継ぐ語り部の方のお話を聞きに行った時に、部活動として何かできることはないかと考えました。調べていくうちに、阪神・淡路大震災を機に災害に備えて備蓄する人が増えたのですが、東日本大震災のときには、備蓄していた食料の賞味期限が切れていてたくさんの食料が廃棄されていたことがわかったんです。それで、賞味期限が長く、かつ水を使わなくても食べられるものを開発しようと思いました。 毛利:東日本大震災にフォーカスを当てた時に、宮城県にあるイチゴ農園が津波で流されてしまったこと知り、支援のためにイチゴ味のものを作ろうという話になりました。宮城県農業高校さんに声をかけさせていただいたのは、同じ震災を経験している地域の学生であることと、僕たち商業高校と同じ産業教育を学ぶ農業高校の生徒さんと商品開発をしたいと思い、提案させていただきました。 —商業高校フードグランプリの決勝大会で意識したことを教えてください。 田中:プレゼンでは口頭だけでなく、手話も取り入れて発表しました。発表する際に、手話と口の動きをしっかりと合わせなければいけないので、個人練習がとても大切で。家でも何回も読み直して、学校でもみんなで合わせ練習をしましたが、不安だったため、大会前日もホテルで何回も練習しました。 毛利:プレゼンの中に、語り部の方の内容も入れたのですが、その方の想いをできるだけわかっていただくために表現方法を工夫しました。 —プレゼンの内容で特に思い入れがある言葉などはありますか? 田中:プレゼンの最後にある英語のセリフです。日本語訳すると「誰一人取り残さない、サステナブルな社会を私たちは実現します」というセリフを自分たちで考えました。すごく時間をかけて考えたので特に印象に残っています。 小谷:私たちがふわ姫パンを作るきっかけになった語り部の方々の「小さなことでもいいから今できることを後回しにしないで。今は二度と戻らないから」という言葉と、「ものや建物は復興するけど、親族を失った人の心はいつまでも復興しないんです」という言葉が、話を聞いた時とても印象に残ったんです。プレゼンでも、この2つのフレーズを大切に発表しました。 毛利:以前、阪神・淡路大震災でお子さんを亡くされた語り部の方が「あなたがつながることが大切なんだよ」と言っていたんです。その言葉を聞いて、阪神・淡路大震災を知らないからこそ、僕らの世代がまた次の世代へと震災のことを伝えていき、被災地の思いを風化させないことが大切だと気づきました。プレゼンでも「震災を経験しないあなたがつながることが大切」というフレーズを入れて、語り部の方に代わって、僕たちが後世に伝えていくことに意味があるんだ思いました。 —最後に、ふわ姫パンへの想いを教えてください。 毛利:ふわ姫パンの保存期間は7年ですが、何より大事なのは災害が起きないことです。ですが備えることは大切なので、ふわ姫パンを購入した人には、ぜひ7年後に食べてほしいなと思います。 ■「兵庫県立姫路商業高等学校」公式ホームページhttps://dmzcms.hyogo-c.ed.jp/himeji-chs/NC3/

高校生が作るブドウを使ったワインをお届け!<北海道小樽市・北照高校>
高校生が小樽発祥の幻のブドウ“旅路”を復活!“旅路”を活用し、6次産業に取り組む! 北海道小樽市にある北照高等学校では、キャリア教育の一環として『北照ワイン(旅路)プロジェクト』というものに取り組んでいます。このプロジェクトでは、学校内にある広大な敷地を利用してブドウを栽培し、そのブドウを利用したワイン作りに挑戦! 完成したワインはクラウドファンディングで支援してくださったお客様に販売。栽培から販売まで行う6次産業に取り組み、ワイン作りを通じて地域の人たちと交流しています。今回は北照ワインプロジェクトの中でも、ブドウの栽培を精力的に行う部活W-NoA部(ウィーノア部)に所属する3年生の石後岡鷹治くんと、2年生の高松慶真くんにインタビューを実施しました。 —『北照ワイン(旅路)プロジェクト』の活動について教えてください。 高松:ブドウ畑の管理とクラウドファンディングを主に行っています。また年に3回、醸造会社に行きワイン作りを体験します。畑の管理面では、枝切り作業や、肥料を蒔いてブドウの成長を早めたり、動物対策用の電気柵を設置したりなどさまざまなことを行っています。 ブドウ畑の管理当面、ブドウ収穫後から実施するクラウドファンディングの準備も開始。チームに分かれてクラウドファンディングに向けてそれぞれ準備を進めます。 石後岡:僕と高松くんは北照ワイン(旅路)プロジェクトにもっと深く関わりたい生徒が所属する部活「W-NoA部(ウィーノア部)」に所属しています。 ブドウのお世話は授業の時間だけでは足りないため、授業時間以外のブドウの世話はW-Noa部が中心に行っています。 授業と部活の違いはいろいろありますが、部活動では枝を切る作業や虫対策など、専門的なことを学ぶことができます。 —二人がW-NoA部に入ったきっかけを教えてください。 高松:僕が入った部は、ブドウを育てることとワインを作ることに興味があったからです。 醸造体験では学校の先生以外の大人の方と関わる機会も多く、とても楽しく活動しています。 石後岡:僕はなかなかできないこと、人に被られないことに挑戦してみたって。苦手なので、最初の方はビクビクしながら虫がいないか確認してブドウの枝をっていました(笑)。 —北照ワインプロジェクトで育てているブドウ「旅路」ってどんな品種ですか? 高松:「旅路」は小樽市発祥の白ブドウです。 もともと「紅塩谷(べにしょうや)」という名前だったのですが、昔放送されていた朝ドラがきっかけで「旅路」という名前になりました実際とても甘くて、皮のほうに酸味があるのが特徴です。初めて食べたときは、酸味が来た後に、甘味がじゅわ〜と広がっているブドウだと思いました。 石後岡:「旅路」は白ブドウなので、本来は白ワインにするんです。 ただし、醸造会社にブドウを委託してワインを作ってもらう際に、収穫量の関係などからオレンジワインを作ることに初めてワインを作った2020年からオレンジワインだったのですが、今年は初の白ワインを作ります! 納品されるまではワインの出来がわからないためとても緊張しています。 —北照高校ではどれくらいのブドウを栽培しているのですか? 石後岡:苗自体は300本くらい植えています。植えたばかりの苗が多いので、今収穫できるブドウは全体で150キロくらいです。 ブドウの苗を定植してから数年は軸になる枝が細くて、枝が確実に入ってきた4年目くらいから実が収穫できるようになります。 北照ワイン(旅路)プロジェクトでは300本の定植を目標にしており、昨年は300本の定植が終了しました。 —営業と広報の役割を教えてください。 石後岡:僕は営業を担当していて、営業はクラウドファンディングで支援してもらうために自分たちで資料を作って企業に営業活動に行きます。営業に行くための企業へのアポイントクラウドファンディング終了後は支援をいただいた企業にお礼の電話をかけていますが、クラウドファンディングが終わって燃え尽きてしまうメンバーもとても大変です(笑)。 高松:広報は返礼品やワインのラベルの作成、WEBページデザインの開設、SNSの運用などを主に行っております。ワインが納品されてからは、ラベルを手作業で貼ったり、発送作業等は営業と広報みんなで協力しています。 — 今後の目標を教えてください。 石後岡:自分にとってとても思い入れのある活動。 いつかブドウ栽培から醸造、販売までを北照高校内で全部公開できるようになったら面白いと思います。 将来はワインに関する資格を取り、卒業後もこのプロジェクトに頑張っていきたいです。 高松:来年の目標は、北照ワインの覚悟をもっと上げることです。また定植したブドウはまだまだ成長中なので多くのワインが作れるように頑張りたいです。栽培の面では、ネズミに枝をかじられたり、そして、クラウドファンディングや醸造体験など、さまざまな活動を通じて自分の夢につながることに挑戦していきたいです。 今年度のクラウドファンディングでは、目標金額130万円を大幅に上回る170万円を達成! 完成したワインは2ヶ月頃から支援者に発送されます。まだまだ成長し続けている北照ワイン(旅路)プロジェクトの活動から目が離せません。 北照高校公式HP https://www.hokusho.ed.jp/

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「商業高校フードグランプリ」常連校の静岡県立伊豆伊東高校が開発した新商品『金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~』・開発の経緯や開発に取り組んだ3年生の後輩達への思いとは!?
2024年11月3日(日)に開催された全国の高校生がプロデュースする“食”の商品コンテスト「第11回商業高校フードグランプリ」。全国各地から6校の高校が本選に出場し、開発した商品のプレゼンテーション、販売会が行われました。今回はその内の1校で『金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~』を開発した静岡県立伊豆伊東高校・総合探究部フロンティア班の4名に、開発の経緯や後輩達への思いについてお話を伺いました。 まずは『金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~』を紹介! 伊豆の特産品である金目鯛の廃棄される部分を有効活用したせんべいです。普段は食べることの少ない骨を「捨ててしまうもの」から「食べるもの」へという意識改革を行い、廃棄率ゼロを実現しました。金目鯛の旨味と「煮つけ」の風味で、味わい豊かな仕上がりです。 インタビューに応じた静岡県立伊豆伊東高校・総合探究部フロンティア班の4名。左から小野瀬麗(おのせうらら)さん・2年、中道太斗(なかみちだいと)さん・3年、山田彩乃(やまだあやの)さん・3年、中道裕哉(なかみちゆうや)さん・3年。 ―静岡県立伊豆伊東高校は4回連続で「商業高校フードグランプリ」の本選に出場していますが、今回の商品開発・出場に際して、プレッシャーなどはありましたか? 山田さん:私は1年生、2年生の時も出場させてもらっているので、プレッシャーはあまり感じませんでした。当日のプレゼンテーションを前回よりも満足いく内容にしたいという気持ちで挑みました。 中道(太)さん:僕は前回が初出場だったのですが、今回はプレッシャーというよりも「ワクワク感」の方が大きかったです。 小野瀬さん:私はとても緊張しました(笑)。先輩達が築いてきた実績があったので、プレッシャーはありました。プレゼンテーションは練習時よりも本番の方が上手く出来たので、良かったと思っています。 中道(裕)さん:1年生の頃から出場し、今年で3回目。去年、大賞(文部科学大臣賞)を獲れなかったので「今年こそは頑張ろう!」という気持ちが強かったです。残念ながら大賞は獲れませんでしたが、3年間の中で、今回が一番自信を持って挑めました。 ―今回のテーマ食材を「金目鯛」にした理由を教えてください。 中道(裕)さん:もともと地元が「金目鯛」の産地ということもあるのですが、様々な食材の廃棄率を確認した際に「金目鯛」の廃棄率が約60%と高く、気になりました。骨や頭など、その部分を有効活用できないのか?と思ったことがきっかけです。今までは「オレンジ」をテーマ食材として、ゼリーやお菓子を開発してきましたが、今回は新しいものをという意味で海産物でいこうという思いもありました。 ―商品を開発するにあたり、一番苦労したことを教えてください。 山田さん:醤油の量です。水分が多いと、せんべい自体が湿気やすくなってしまうんです。醤油の量を調整するために何度も試食会を行いました。 中道(太)さん:自分も同じく、醤油の量の調整でしたね。一番難しかったです。 小野瀬さん:私はパッケージ(箱)の種類を2種類としたことです。物流面を考慮して、大・小の2種類のパッケージを準備することになったのですが、デザイン案などを皆で何回も検討しました。 ―ネーミングやパッケージのこだわりを教えてください。 中道(裕)さん:ネーミングに関しては、金目鯛を釣り上げた時の跳ねる様子を「舞っている」と感じ、また、せんべいを食べた時に生地が弾ける触感を「舞っている」というニュアンスで捉えました。そして、高級感という意味で「プレミアム」というワードを使い、『金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~』と名付けました。 山田さん:パッケージは高級感を意識し「金色」にこだわりました。地元のお土産では「赤」のパッケージが目立っていたので、差別化を図りました。 ―商品が完成した時の友人・家族・協力いただいた地元の方々の反応はどうでしたか? 山田さん:伊東駅で販売会をしたのですが、大人の方からは「お酒に合う」という感想をいただきました。またパッケージデザインも「高級感があり、目立つ」などの意見をたくさんいただき嬉しかったです。 中道(太)さん:友人や先生からは「金目鯛の煮つけの味を感じられる」という意見と「パッケージの高級感が、お土産として渡しやすい」という意見をもらいました。 小野瀬さん:地元では「金目鯛の煮つけ」に唐辛子を入れて「ピリ辛」に仕上げることが多いのですが、親に食べてもらった時「ピリッ」とした辛さが美味しいと言ってもらい「ピリ辛」が再現出来て良かったです。 中道(裕)さん:似たような味のせんべいが多い中で「金目鯛の煮つけの味がしっかりしている」と協力してくれた飲食店の方々も喜んでくれました。 ―今後、商品をどのように広げていこうと考えていますか? 小野瀬さん:まだ詳しくはお話できないのですが、某有名スーパーで80店舗中、76店舗で販売いただけることになりました。また、地元の駅など、地域での販売会も積極的に実施していく予定です。 伊東駅での販売会 ―3年生の3名は今年度で高校を卒業しますが、後輩達へのメッセージと商品開発の経験をどう活かしていきたいかを教えてください。 山田さん:自分達も先輩達の思いを引き継いでやってきたので、先輩達から教わってきた「ノウハウ」を強みに頑張って欲しいと思います。私は商業系の短大に進学する予定なのですが、そこでより深く商品開発・商品流通のことを勉強して、将来は地元の企業に就職し、地域活性などの仕事をしたいと考えています。 中道(太)さん:卒業した先輩達に協力してもらいながらやってきたので、自分達が卒業後も、何かしらの形で協力出来れば良いなと思っています。自分は将来、理学療法士になりたいと思っているのですが、商品開発を通じて学んだコミュニケーション力を活かしたいです。 中道(裕)さん:3年間を通じて、いろいろな商品を開発出来て楽しかったので、後輩達も同じように楽しんでくれれば言いなと思っています。大学は経営学部に進学するのですが、商品開発で培った経験を活かせる活動をしたいなと思っています。 <静岡県立伊豆伊東高校・総合探究部フロンティア班> 主な活動は地域活性化につながるボランティア活動や商品開発です。活動日は月~金。商品開発として『金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~』の他に『伊豆ニューサマーオレンジラングドシャ』『伊豆ニューサマーオレンジゼリー』があり、現在も地元のお土産店やホテルの売店などで販売されています。 ・静岡県立伊豆伊東高校ホームページ https://www.edu.pref.shizuoka.jp/izuito-h/ <第 11 回商業高校フードグランプリ・概要> ・主 催 伊藤忠食品株式会社 ・公式サイト https://foodgrandprix.com/

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知識0からホップ作りに挑戦した高校生! 目指すのは、自分たちで育てたホップでビールを作ること【後編】
昨日に引き続き、佐賀県立唐津南高校 虹ノ松原研究班の活動を紹介! 後編は、学校の読書時間にビールの作り方の本を読んでいるほどビール作りに夢中な2年生・陣内智くんに話を聞きました。 目標は、インターンシップ先のビール醸造所でビールを作ること 陣内くんは今年7月から佐賀県呼子町にあるビール醸造所にインターンシップに行っています。インターンシップでは、業者から材料が運ばれてくるところからビールが完成するまでの全ての工程を見学。タンクの清掃なども行っているそうです。インターン以外にも、自ら本でビールの歴史や作り方、種類なども勉強している陣内くん。唐津南高校産のホップを使用したビールを作るためにさまざまなことを学んでいます。 —ビール作りに興味を持ったきっかけを教えてください。 陣内:佐賀県呼子町は朝市で有名なのですが、町に新しい建物ができることがあまりないんです。そんな中、朝市にすごくおしゃれなお店が新しくできたと聞き、調べてみたらビール醸造所でした。ちょうど唐津南高校でホップも作っていて興味があったので、インターンに行ってみることにしました。 —そもそもビールはどうやって作られているのですか? 陣内:ビールは、水と酵母とホップと麦の主に4種類の材料からできています。まず麦を水に入れ発芽させ、乾燥させて麦芽にします。麦芽を砕くと糖に変わり麦汁ができます。それにホップと酵母を加え発酵させるんです。酵母を加えることでアルコールが生まれ、それを2週間ほど熟成させるとビールになります。ホップは発酵前と風味をつけるためと2回入れるのですが、発酵前と風味をつけるために入れるホップで種類が違って。唐津南高校では、発酵後に入れる風味をつけるホップを作っています。使用する水も、海外から硬水を仕入れているんですよ。日本で流れている水はカルシウムが少ない軟水で、軟水だと麦が馴染まないんです。ビールの原産国であるドイツは硬水なのでカルシウムが多くて、カルシウムが含まれている量によってビールの出来も変わってくるため、水を仕入れるところから決めていきます。 岡本先生:こんなにビールの知識があることを始めて知りました!(笑) —タンクの中のビールはどれくらい保存されているんですか? 陣内:保存というより熟成なんですよね。熟成の期間によってビールの種類も、完成にかかる時間も変わってきます。それぞれホップの香り付けの期間が違い、僕がインターンシップで行ったところは、風味づけのホップを入れてから熟成するまで1〜2週間でした。だから同じタンクでも最初と最後に提供するビールでは熟成具合が違います。発酵が進むほどアルコールが強くなり度数が高くなるんです。それ以外にも炭酸が強くなるなど、タンクの中の熟成具合によって変化が見られます。 —インターンシップで最も印象に残っている作業を教えてください。 陣内:ビール作りは清掃がとても大事なんです。特にタンク清掃では、一度酸を入れてから温水を入れて流すというのを繰り返しやります。その温水もすごく熱くて、100度超えのものを入れるのですごく危険なんです。耐熱の長靴と肘くらいの長さの耐熱の手袋をして、作業をしました。そういう本格的な作業はYouTubeや本でも見れない場所だったので、とても印象的でした。 —ビール作りの面白いところを教えてください。 材料が4つしかないところです。地ビールでは4種類以外にも副原料とかで特産品を入れることもありますが、多くは4種類しか材料を使っていないのにたくさんの種類が作れるところがすごく面白いと思います。 —今後の活動の展望を教えてください。 陣内:今年はホップが枯れてしまったので、来年は枯らさないようにお盆期間もちゃんと水やりをしたいです。ホップを枯れさせないことが第一目標です。そして来年こそはインターンシップ先でビールを作れるように頑張りたいと思います。 <佐賀県立唐津南高等学校の虹ノ松原研究班> 日本三大名勝の一つ“虹の松原”の環境保全と啓発活動に取り組んでいます。2003年に発足され、21年目となったこの活動では主に、環境保全として松原内の清掃活動を実施。清掃活動で集めた松葉や有効活用できるゴミなどは、小学生以下の子どもを対象としたワークショップでの作品作りに活用しています。 特に最近力を入れているのが商品開発!これまで、松葉を利用したクラフトジンやサイダーなどの飲料開発や販売、松葉パウダーを利用したクッキーをイベントで配布してきました。また昨年から力を入れているのが、ビールの原料であるホップの栽培です。今年7月からは、研究班の一人が佐賀県呼子町内にあるビール醸造所でインターンシップを開始。自分たちが育てたホップでビールを作るのを目標に活動に励んでいます。 前編「ホップの知識0から栽培を始め、駆け抜けた1年」の記事はコチラ ▼ガクイチで販売中の佐賀県の高校生開発商品はコチラ 【佐賀県立佐賀商業高校】極星(きわみほし)カレー ¥864(税込) 【佐賀県立唐津青翔高校】たべTAI <焼き小鯛 小袋> 9袋入 ¥675(税込) 【佐賀県立鹿島高校】肥前かしま めぐみカレー ¥756(税込) 【佐賀県立鹿島高校】ゆず空 YUZUZORA <柚子こしょうそら豆> ¥432 【佐賀県立伊万里実業高校 商業キャンパス】伊万里焼きあご(小袋・16袋入) ¥648 【佐賀県立唐津商業高校】松ゅらる美味eat(おいしと)<ドレッシング> ¥540(税込) 【佐賀県立唐津商業高校】松ゅらる 化粧水 ¥1650 【佐賀県立唐津商業高校】松ゅらる 麗Orange <手づくり化粧石けん> ¥1,430
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