小学校高学年と中高生世代が「生」と「性」を考える 助産師と学ぶ「自分の心と体を守る」出前授業を開催
特定非営利活動法人キリンこども応援団が日本財団の助成で泉佐野市内に設置している子ども第三の居場所「キリンの家」において、助産師の岡本悠希さんをお招きし、キリンの家を利用する子ども達(小学5年生~高校生世代)を対象とした第2回 性教育 出前授業「キリンの保健室~「生」と「性」を考えるおはなし~」を開催しました。
当日は8名の子ども達が参加し、自分自身の体について正しく学び 自分や大切な人を守るための知識・スキルを得る貴重な機会となりました。
当授業は2022年から年1回開催しており、キリンの家に通う男女の子ども達が参加しています。
日 時:2023年7月8日(土) 15:00~17:00
場 所:「キリンの家」(〒598-0071大阪府泉佐野市鶴原820-9)
参加者:「キリンの家」利用者(対象:小学生高学年・中高生世代)および
施設職員
講 師:岡本 悠希 氏(助産師)
内 容: 講師紹介・助産師って?/ 命の誕生の仕方 / 生理について / 好きな人ができること
/ セックスのこと / 避妊方法・コンドームのつけ方
<当日の様子>
岡本氏の言葉に真剣に耳を傾ける子ども達
男女一緒に自分たちの体について学びました
子ども達一人ひとりにコンドームを手渡し、装着方法を学びました
~世代の近い助産師だからこそ、子ども達に伝わること~
岡本氏は助産師として勤める中で日々さまざまな命と向き合っておられ、また一方では子ども達と比較的年齢の近い「お姉さん」のような存在でもあります。だからこそ、子ども達とより近い距離感で性について真剣な話を交わすことができると感じました。
当日は、岡本氏が若い頃に無理なダイエットが原因で生理が止まってしまった話、助産師として勤める中で直面する中高生の予期せぬ妊娠・人口中絶の話など、子ども達にとって目をそむけたくなるような性の話もお聞きすることができました。子ども達は、自分と同年代の子どもが妊娠し、出産間近に人口中絶を受けたというエピソードなどを聞き「怖い」と感じているようにも見えましたが、だからこそ自分や大切な人の心と体を大切に守ることがどんなに大事なことであるか学ぶことができました。
家庭や学校ではなかなかじっくり話すことが難しい性や避妊の話ですが、子ども達にとって安心できる居場所「キリンの家」だからこそ子どもと大人がしっかりと向き合い、性教育に取り組むことができます。
【参加した子ども達の声(抜粋)】
・赤ちゃんがおなかの中で40週もいること、おなかの中で骨や臓器ができていくことに驚いた
・中絶など怖い話もあったけど、これから生きていく中で大切なことを学んだ
・子どもがどうやって生まれるのか、私たちの出会いが奇跡だということがわかった
◆特定非営利活動法人 キリンこども応援団について
キリンこども応援団は、大阪府泉佐野市において、子ども第三の居場所(コミュニティモデル)「キリンの家」を運営しています。キリンの家は、小学校低学年~高校生の子どもを対象として、課題を抱えた子ども一人ひとりに寄り添った支援を行う居場所です。2021年10月に開所し、現在約160名の子どもたちが登録し利用しています。子ども食堂やフリースクール、フードパントリー事業などを展開し、子どもたちが子どもらしくいられる居場所です。キリンこども応援団は日本財団の助成を受けて運営しています。
施設概要
法人名:特定非営利活動法人キリンこども応援団
代 表:代表理事 水取博隆
設 立:令和3年10月26日
事 業:子ども食堂事業(さのだい子ども食堂キリンの家)、フリースクール事業(フリースクールキリンのとびら、オンラインフリースクールClulu)、フードパントリー(食材配布)事業等
※キリンの家は、日本財団「子ども第三の居場所」の助成を受けて運営しています
住 所:〒598-0071 大阪府泉佐野市鶴原820-9
◆「子ども第三の居場所」とは
「子ども第三の居場所」は、すべての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、日本財団が中心となって2016年より全国に開設しています。「子ども第三の居場所」では、特にひとり親世帯や親の共働きによる孤立や孤食、発達の特性による学習や生活上の困難、経済的理由による機会の喪失など、各々の置かれている状況により困難に直面している子どもたちを対象に放課後の居場所を提供し、食事、学習習慣・生活習慣の定着、体験機会を提供しています。同時に、学校や地域、専門機関と連携し、「誰一人取り残されない地域子育てコミュニティ」のハブとしての機能を担っていきます。現在全国に143ヵ所設置され、全国500拠点の開設を目指しています。(2023年1月現在)
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/child-third-place