「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」2022年度の相談件数が過去最多に
JSPOは、2013年3月から「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」(以下「相談窓口」という。)を開設し、スポーツにおける暴力・暴言・ハラスメント等の不適切行為に対応してきました。
相談件数は、相談窓口開設以降、増加の一途を辿っており、一時、新型コロナウイルス感染症の影響により減少したものの、その後、スポーツ活動等が再開したこともあり、再び増加しています。
JSPOでは、2022年7月から、被害者本人である子どもも相談しやすい相談窓口体制を整えるなど取り組みを強化しており、今後も引き続き、スポーツにおける暴力・暴言・ハラスメント等の不適切行為根絶に向け取り組んでまいります。
▲JSPO「相談窓口」に寄せられる相談内容内訳割合の推移
相談内容内訳の割合について、年々暴力に関する相談の割合は減少する一方、暴言やパワハラに関する相談が増加傾向にあります。特に、2022年度は、暴言の相談の割合が最も高く、実際に寄せられた相談の中には、「バカ、アホ、ボケ」など侮辱するような発言から、「お前なんかいらない」、「頭が悪い」など、人格を否定するような発言による相談がありました。
▲JSPO「相談窓口」に寄せられる相談者および相談者(通報者)の内訳
被害者の6割以上が未成年であり、そのうち4割は小学生が被害者となっています。指導者やコーチから不適切行為を行われても声をあげづらい立場にいる子どもたちが被害者になるケースが多いことが分かります。また、相談者(通報者)についても、被害者の多くが未成年であることから、被害者の保護者から相談を受けるケースが多いことが分かります。
一方、相談者(通報者)のうち、約2割は被害者本人から相談を受けている状況を踏まえ、2022年7月から子どもにも相談しやすい相談窓口のwebサイトをオープンしており、2022年度は19件相談がありました。
▼子ども向けの相談窓口webサイトはこちら
https://www.japan-sports.or.jp/cleansport/tabid1363.html
▲子ども向けの相談窓口webサイトを通じた相談状況概要
子どもからの相談の多くは、電話よりもWebによる相談が大半で、JSPO相談窓口を知ったきっかけもWeb検索やネットニュースと回答した割合が高くなっています。
相談者の年代は小学校高学年~高校生年代まで幅広く相談が寄せられており、また、相談者の6割は保護者に相談してからJSPO相談窓口に相談していますが、一部の子どもたちは保護者に相談できずに、JSPO相談窓口に相談してくることもあります。
相談内容としては、暴言が最も多く、次いで暴力、パワー・ハラスメント、セクシュアル・ハラスメントの順となっています。被害者も相談者本人の場合もあれば、チームメイトや兄弟姉妹が被害にあっているなど本人以外が被害者となっている相談も寄せられています。
◆JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)について https://www.japan-sports.or.jp/
▼ 事業概要パンフレット https://www.japan-sports.or.jp/about/tabid57.html#09 (通読約15分) |