バイトル、生成AIを活用した「闇バイトチェックAI」を開始・闇バイト相談窓口を設置し、ユーザー申告の求人を確認
特殊詐欺の認知件数は前年に比較して約20%増加しており(※1)、政府は2023年6月23日『「闇バイト強盗」や特殊詐欺対策に関する総理メッセージ』を発信し、緊急対策プランを作成して各種対策を推進しています。しかしながら、仕事の内容を明らかにせずに著しく高額な報酬の支払いを示唆するなどして犯罪の実行者を募集する投稿がSNSやインターネットの掲示板等に今も掲載されているのが現状です。
「バイトル」をはじめとする当社が運営する求人情報サイトでは、信頼性かつ透明性の高い健全な求人情報の維持管理するため、毎月「闇バイト」の目視審査を実施しており、今後も審査に注力していく必要があります。そこで、当社はディップ技術研究所で開発している生成AIや自然言語処理技術を活用し、効率的な検知ツール「闇バイトチェックAI」を開発し、活用を開始いたしました。インターネットやSNS上で公開されている事例データを用いた少数データ学習(※2)により、高い精度での即時対応が可能となっており、本業務にあたり、目視審査に比較して80%程度の時間削減ができる見込みです。
一方、今のAI技術では文章に特徴が現れる顕在的なものの検知に限られてしまいます。そこで潜在的な闇バイト検知にも対応していくため、「バイトル」などのサイト上でユーザーから申告を受ける「闇バイト相談窓口」を2024年1月中に公開予定となります。ユーザーからの申告とAI活用により不審な求人情報と思われるものについては、営業担当を通じ掲載企業への確認を行い、高い精度で闇バイトの検知に努めてまいります。本施策を通して、求職者の仕事探しにおける不安解消につなげ、誰もが働く喜びや幸せを感じられる社会の実現に向けて取り組みを続けてまいります。
(※1)警察庁「令和5年9月の特殊詐欺認知・検挙状況等について」
(※2)少数で限られたデータでも効果的に機械学習ができる方法
▼闇バイトチェックAI(※3)
(※3)社内利用に限定しており、デザインは実際のものと異なります。
特殊詐欺への正しい知識を広げるため、当社運営のメディアサイト「BOMS」で解説記事を掲載しています。
▼闇バイトから身を守ろう!高校生・大学生必見、闇バイトの実態解説
https://www.baitoru.com/contents/list/detail/id=3525
■当社のAI開発について
2016年より日本初となるAI・人工知能専門メディア「AI NOW(エーアイナウ)」を展開(※4)、2017年にはAI・人工知能ベンチャー支援制度「AI . Accelerator」を実施、CVC「DIP Labor Force solution Fund」を通じて20社以上のスタートアップ投資を行ってまいりました。また2019年よりDX事業を開始しているほか、2021年には経済産業省の定める「DX認定事業者」認定を取得しており、最先端テクノロジーを活用した労働市場の課題解決に取り組んできました。2023年8月よりAIを活用し、生産性向上を追求する全社横断のプロジェクトチーム「dip AI Force」(※5)を始動。営業・企画・開発などすべての部署に、AI活用の教育を行けたアンバサダーを250名以上配置し、200以上のプロンプトデータベースを作成、全社に公開することで目的に応じて誰もがすぐにAIを活用できる環境を整えています。そして現在、生成系AIを活用し雇用創出の可能性を大きく広げる「AIエージェント事業」(※6)の開発を行っています。
(※4)https://ainow.ai/
(※5)https://www.dip-net.co.jp/news/1924
(※6)https://www.dip-net.co.jp/news/1898
■ディップ技術研究所
AI研究を最前線で進める東京大学大学院工学系研究科の松尾豊研究室の成果活用型企業である株式会社松尾研究所と産学連携で共同研究を行っています。
<ディップ株式会社>
労働市場における諸課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指す“Labor force solution company”をビジョンに掲げ、人材サービス事業とDX事業を運営しています。企業理念「私たちdipは夢とアイデアと情熱で社会を改善する存在となる」のもと、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献してまいります。