日本古来の伝統工藝“組子”を活かした本棚が高崎商科大学とのコラボで誕生、GOODを“組む”本棚『GOOD RACK』
職人の暗黙知とテクノロジーを掛け合わせで実現。AI時代に問う、人間の創造力と思考力を育むプロダク 鈴木舞(「生粋 namaiki 」主宰 )
粋を生かすプロジェクト「生粋namaiki」(主宰 鈴木舞)は、日本古来の伝統工芸“組子”を活かしたGOODを“組む”本棚『GOOD RACK』の販売を2023年4月12日(水)より受注生産にて開始いたします。第1弾は、高崎商科大学とのコラボレーションで、大学オリジナルカラーの『GOOD RACK』が誕生しました。本プロダクトは良いタイトルの本だけを紹介する本屋「good title books」にご協力をいただき完成しました。
『GOOD RACK』とは、G・O・O・Dの文字の形をしたピースに、伝統工藝“組子”の技術が施され、ユーザーが自由に組み合わせることができる本棚です。1GOODごとにオーダーでき、組み合わせは無限通り。「正解」や「完成形」はありません。組み立てる人次第で、『GOOD RACK』のカタチが変わります。誰と組み立てるか、どのように組み立てるか、何を置き、どんな時を楽しみたいか?など、想像の幅は無限大。本棚を作る過程や完成後も、アイデアやワクワク、GOODを360°あらゆる角度から詰め込める新たな本棚です。
当時高崎商科大学では、良いタイトルの本だけを紹介する本屋「good title books」とのコラボレーションイベントを図書館で開催しておりました。内容は、大学図書館の蔵書8万冊から自分がGOODと思うタイトルの本を選び紹介する、というもの。
そのイベントの運営を手伝っていた鈴木舞(「生粋namaiki」主宰)が発見したのは、本は単なる読み物ではなく、誰かのユーモアが添えられている、ということ。それは、まさしくgood tietle booksのコンセプト(※1)そのものでした。
お気に入りの一冊を誰かに紹介すると、その人が普段あまり言葉にしない趣味嗜好や個性が垣間見えて、「〇〇さん、そんな趣味があったの!?」と知り合い同志でも新たな発見があり、コミュニケーションのきっかけが生まれていました。また、「お父さんがキモい理由を説明するね」という本が登場すると、イベントに参加していたお父さん方がザワザワとざわめき、会場全体で笑いが起きたりと、その場全体の空気が変わりました。
“みんな”が好きな本ランキング、売れ筋ランキングには出てこない、“ひとり”のユニークな視点で選ばれた本には、著者からのメッセージだけでなく、本を紹介する人から、本を受け取る人へのユーモアが添えられていて、検索では見つけられない、その人独自の視点やGOOD POINTこそが醍醐味だと感じました。
そこで、ただ本を並べる本棚ではなく、ひとりひとりのユーモアやGOODを添えられる本棚を作ろう、と考えたのです。
(※1)(good title books紹介文一部抜粋)
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そのたった1行の言葉から
アイデアをもらえる。
インスピレーションをもらえる。
勇気をもらえる。
ユーモアやセンスや、そして
人生の指針をも、もらえたりする。(https://goodtitlebooks.stores.jp/)
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鈴木舞 / MAI SUZUKI プロフィール
1998年生まれ。粋を生かすプロジェクト「生粋 namaiki」主宰。
「生粋 namaiki」では”粋”をさまざまな切り口で採集し探求するとともに、“粋”の宿る伝統工藝「組子」の可能性を探るクリエイター。完全球体組子を開発した組子職人のもとで技術を学びながら、部品を3Dモデル化。自身も2人目の完全球体の組人になる。「未知を組む組子」というテーマで、従来の平面的な組子の枠を越えた、陰影までデザインする半球体組子や組子のドレスなど、伝統工藝とテクノロジーの両側面から、未知なる可能性をデザインする。2022年から東京都のプロジェクト「江戸東京きらり」の事業者の最年少パートナーとして選定。
主なメディア出演に、TSKテレビ「TAKUMI」(2022)、「AXIS Web magazine」(2022)、「The Japan Times」(2022) 「商店建築(1月号)」(2023)、「装苑(3月号)」(2023)がある。
◆技術背景:組子職人の暗黙知とテクノロジーを掛け合わせで実現
『GOOD RACK』には日本古来の伝統工藝「組子」の技術が施されています。「組子」とは、釘やねじを使わず木々を組み合わせ、緻密な幾何学的紋様を生み出す伝統木工藝です。寸分のずれも許さない、磨き抜かれたこの技術は、職人たちによって飛鳥時代から現代まで何世代にも渡り引き継がれてきました。
「組子」には「ひとつひとつのピースを“組む”ことによって、新たな価値を生み出す」という魅力があります。そこで「組子」でひとりひとりのGOODを“組む”本棚を作ることができるのではないか、と考えました。
しかし組子産業は、和室の減少による需要の縮小や職人の高齢化に伴う技術の衰退、職人の減少などという問題と直面している産業でもあります。そこで、これまで培われてきた職人の伝統工藝の域を生かして、テクノロジーの両側面からアプローチしていくことを考えました。鈴木舞が3DCADで図面を引き、デジタル上でシミュレーションをかけた上で、実際のプロダクトには職人の暗黙知である「知恵」「塩梅」「手工藝」を織り混ぜながら、『GOOD RACK』は完成しました。
※組手(くで):組子などの組む所を欠き取った部分
※羊羹を切るようなこわみ(強さ):羊羹が好きな親方が作った『GOOD RACK』の職人特有の言い回し。羊羹を切る際に包丁がぬるっと入り、しっくりと切れる様な様子を示した言葉。
※小口(こぐち):切り口。切断面。
※材の収縮率:塗装をすると、素材が水分を吸収して、収縮や膨張をする。そのため塗装前と塗装後でサイズに変化が出る。
<職人 河島さんよりコメント>
高崎商科大学オリジナルカラーの『GOOD RACK』が誕生しました。完成後は高崎商科大学の図書館にて『GOOD RACK』のワークショップを開催しました。学生や先生達も一緒にアイデアを出し合い、話し合い、協力しながらユニークな『GOOD RACK』が完成しました。
ここはこの形がいい!とこだわる学生が出てきたり、
どうしたらいいかな?と互いのGOODを聞きながら、協力し合ったり。
『GOOD RACK』を組む間に、初対面の学生同士でも、互いの想像力やGOODを混ぜながら、会話が生まれ、アイデアが生まれ、仲間意識が生まれ、最後には新たな『GOOD RACK』のカタチが誕生しました。参加した学生たちは、「もっと他のカタチもできそう。」「私はここが好き。」「この本はここに置きたい。」「もう一度やってみたい。」「面白かった。」などと話してくれました。
「組子」は従来の伝統工藝の枠を越えた『GOOD RACK』として、ひとりひとりのGOODを“組む”技術として展開されました。
<高崎商科大学の先生よりコメント>
本学の図書館を象徴するシンボリックな書棚が欲しかった。デザインは鈴木舞さんに完全におまかせでできた『GOOD RACK』は、想像を超える素晴らしいものでした。縦長にも横長にも作れる、自由自在でカラフルな書棚は、本学の「こえる人、こえる大学」というポリシーの広報活動やブランディングにも役立っています。『GOOD RACK』が大学に届いたときには、見たこともない色とりどりのボードのあまりの可愛さに、人だかりができました。イベントでは、大人も子供も一緒になりながら、「こうしたら?」「ああしたら?」と楽しみながら創りました。完成後は、どの本をどう置くか、いつのまにか、話題は本に。本が好きな子はお気に入りの本を飾り、その子の友人はその子の置いた本を読みに来たり、本棚がひとつの起点となって、人が繋がっている様子ができてきました。学生と教職員のコミュニケーション。新たな価値を生むクリエイターさんの存在。今までにない書棚。何もかも、素敵な学びでした。[高崎商科大学 広報・入試室SV(スーパーバイザー) 鈴木洋文]
◆手のひらサイズの『GOOD RACK「MINI」』も数量限定販売
GOOD RACK / 本棚、ラック
販売形態:受注生産
価格:お問い合わせください。
サイズ:(高さ×幅×奥行き)mm
G(450×450×30)/
O(450×450×30)/
D(450×338×30)
カラー:オリジナルカラーでお作りできます。
商品ページ:https://good-rack.stores.jp/items/63c7f9246a2a0a646ede3332
GOOD RACK 「MINI」/ パズル
販売形態:数量限定販売(HPより購入可能)
価格:5,600円
サイズ:(高さ×幅×奥行き)mm
G(50×50×5)/
O(50×50×5)/
D(50×38×5)/
カラー:G(コバルトブルー)、O(ライトブルー)、O(透明)、D(ホワイト)
素材:アクリル
商品ページ:https://good-rack.stores.jp/items/63c7afc1c1f8c51f3a0a9601
◆実現したい未来
気持ちや身なりが垢抜けていたり、人情の機微に通じていたり、洒落ていたり。
“粋”とは江戸時代の庶民の生活から生まれた「生き」に通じる精神のことであり、
どんな状況でも生きることを楽しむ術を見つけ、面白がってしまおうとする“生き方”のことともいわれます。
それは「ゆとりや洒落気のある遊び心」から生まれるものだと考えます。
しかし、昨今のくらしでは「安い、早い、便利」が良しとされ、
心のゆとりも遊び心も失われかけていると思うのです。
物質的には豊かでも、心が貧しくなっているのではないでしょうか?
だから、私は “粋” の宿る工藝を通じて、
日本古来の “粋” を未来に生かしたい。
「不便」「手間がかかる」「時間がかかる」など、“みんな(多勢)”にとっては無駄なものやよくないものとして捉えられがちなものが誰か、“ひとり”にとっては価値のあるものだったりする。
あらゆるモノゴトが数値化され、大多数の意見や価値観が可視化されがちな世の中で、誰かのものさしで生きるのではなく、ひとりの“好き”や“遊び心”に素直に、自由に生きることができる世界をつくりたい。日本古来の「粋」を通じて、そんな世界を実現する一助となりたい。
◆協業を希望される企業や団体様へ
「生粋namaiki」では、引き続き私たちと一緒にプロジェクトに取り組んでくださる方々とお話をさせていただきたいと思っております!
ぜひ一緒に“粋”な〇〇を探求してみませんか?
・“洒落”=ユーモアを詰め込んだ『GOOD RACK』コラボ第2弾、募集!
・粋な〇〇を一緒に探求したい。つくりたい。
・組子の〇〇を作りたい!組子で〇〇できる?
・日本の伝統工藝、伝統文化を生かした〇〇がつくりたい。など。
◆「生粋namaiki」パートナーを募集
URL:https://good-rack.stores.jp/inquiry
コラボレーションに関するお問合せ
<メンバー>
主催 : 粋を生かすプロジェクト「生粋 namaiki」
協力 : 良いタイトルの本だけを紹介する本屋「good title books」倉成英俊
コラボレーション: 高崎商科大学 先生方 / 学生
スタッフ : 企画・ディレクション・デザイン 鈴木舞/ 映像・写真 吉田日菜子 / アシスタント 奥隅風河
SPECIAL THANKS:江口学
粋を生かすプロジェクト「生粋 namaiki 」
Instagram:https://www.instagram.com/namaiki_japan/
良いタイトルの本だけを扱う本屋「good title books」
HP:https://goodtitlebooks.stores.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/good_title_books/
高崎商科大学
Instagram:https://www.instagram.com/takasakishoukadaigaku/?hl=ja