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京都府指定無形文化財・丹後二俣紙の魅力を次世代につなぐ 大江町和紙伝承館の「魅力向上プロジェクト」

2026.01.12
京都府指定無形文化財・丹後二俣紙の魅力を次世代につなぐ 大江町和紙伝承館の「魅力向上プロジェクト」

― 手漉き和紙体験者は前年度の4倍、来館者数は過去10年で過去最高ペースに―

京都府福知山市は、京都府指定無形文化財「丹後二俣紙」の魅力を次世代につなぐため、2025年度から大江地域にある大江町和紙伝承館にて 「大江町和紙伝承館 魅力向上プロジェクト」を始め、体験コンテンツの充実を図っています。

「非日常の紙漉き体験を、誰でも気軽に。自分だけの和紙が作れる場所」をコンセプトに、紙漉き体験週間や新たなクラフト体験、開館以来30年ぶりの展示説明文リニューアルなどさまざまなトライアルを行っています。その結果、紙漉き体験者数は既に前年度の約4倍、来館者数も過去10年で最高ペースを推移するなど、一定の成果が見え始めています。

今後も、体験型観光の拠点として、さらなる魅力向上を図っていきます。

 

背景・目的

“丹後和紙”として知られる丹後二俣紙(たんごふたまたがみ)は、江戸時代に始まり明治初期まで盛んに製造されていましたが、現在は田中製紙工業所のみが事業を継続しています。和紙の原料である楮(こうぞ)の栽培から処理、紙漉きまでの全工程を手作りで行う古来からの製法が一貫して守られ、京都府無形文化財に指定されているほか、全国の多くの寺社仏閣の補修や海外美術館の書物修復に用いられるなど、その品質の高さは国内外で高く評価されています。

大江町和紙伝承館(大江町二俣地内)は、この貴重な丹後二俣紙の文化と技術の啓蒙・継承・発展を図るため、1994年(平成6年)7月に開館し、昨年で30周年を迎えました。昨年度に福知山市が策定した観光アクションプランでは手漉き和紙体験のポテンシャルを高く評価し、その充実を重点施策に掲げたところです。

一方で、大江町和紙伝承館はこれまで展示中心の施設であり、「体験メニューが少ない」「他の観光拠点や団体との連携が弱い」といった課題もありました。

こうした状況を踏まえ、2025年度に「大江町和紙伝承館 魅力向上プロジェクト」を始動し、体験型企画や展示の充実に取り組んでいます。

『紙す鬼』の像が目印です!

 

少人数からの気軽な紙漉き体験メニューを追加 

―市職員が紙漉き技術を習得し、指導が可能に―

これまでも和紙職人が講師の紙漉き体験メニューはありましたが、条件等の制約から(対象は小学生4年生以上、人数は10名以上)、すべてのニーズに対応できていませんでした。そこで今年度は福知山市職員が職人から技術指導を受け、2名が紙漉き指導ができるようになりました。そのためイベントを増やすことができ、紙漉き体験者数の増加につながっています。

紙漉き体験メニュー

和紙職人による本格紙漉き体験

気軽に紙漉き体験【2025年度から】

条件

小学生4年生以上で10名から

誰でも、1名から体験可能

体験内容

職人が指導。本格的な手漉き和紙

市職員が指導。簡易な道具を使った手漉き和紙

  

プロジェクト内容 ①体験型コンテンツや新規事業

今年度から新しい体験コンテンツの開発や新規事業を多数実施。来年度に向けトライアルをかねて取り組んできました。代表して3つの事例を紹介します。

≪手漉き和紙体験週間≫

手漉きから乾燥まで一連の工程を誰でも予約不要で体験できるイベントを開催。夏休み期間中の小中学生、保護者が多数来場しました。

【日時】2025年8月18日(月)~8月22日(金)、8月30日(土)延長開催

【内容】事前予約不要ではがきサイズの紙漉き体験

【結果】73名が体験。昨年度の年間体験者数(47名)を、6日間で上回る

 

≪ペーパーウェイト製作体験≫

和紙を使ったクラフト体験を新コンテンツに導入。

【日時】2025年8月23日(土)~8月24日(日) 

【内容】石の上に和紙を貼り重石(ペーパーウェイト)を作るワークショップ

【結果】好評につき10月から常設化。常設後も多数の体験者を獲得

 

≪展示説明文リニューアル≫

展示室の説明文を30年ぶりにリニューアル。

【内容】和紙ができるまでの工程の説明文をリニューアルし、英語表記も追加。QRコードで作業工程の動画も紹介

【結果】外国人観光客の対応が可能に

 

プロジェクト内容 ②大学・高校との連携

≪京都工芸繊維大学 地域課題導入セミナー≫

和紙伝承館の活性化をテーマに大学生が取り組みました(2025年8月)。学生たちは、授業が終わった現在でも新商品開発に動いています。

 

≪福知山公立大学生 冬の紙漉き体験会≫

学生ボランティア団体DOKKO(ドッコ)のメンバーによる紙漉き体験会(2025年12月7日)。大学生がイベント実施までに複数回、和紙伝承館を訪れ和紙についてや紙漉きの技術について学び、イベントが実現しました。

 

≪高校生対象 和紙伝承館で体験型授業≫

福知山成美高校(2025年8月)、 大江高校(2025年10月)で体験型授業を実施。学生が和紙について理解を深められるよう授業プログラムを考案しました。

 

≪京都工芸繊維大学インターンシップ生による新チラシ≫

2025年11月、若者向けのチラシを作成し、各施設に配架しました。また和紙伝承館の展示のレイアウト改善案を考案!

 

今後の予定

≪和紙伝承館Repair Project 2nd≫

【日時】2026年1月18日(日)10時00分~12時00分

【内容】丹後二俣紙製の障子紙に鬼にまつわる文字を描き、障子を修復。

【料金】無料※入館料必要。事前予約制

 

≪大江甲拾書道展≫

【日時】2026年1月10日(土)~3月22日(日)

【内容】大江町出身の書家 大江甲拾さんの作品を展示します!

【料金】無料※入館料必要。予約不要。

 

≪鬼の金棒を製作しよう≫
【日時】2026年2月1日(日)午前10時から午後3時まで

【内容】和紙の原料である楮の芯を使って鬼の金棒を製作します!

【料金】500円※予約不要、先着20名程度

 

≪紙漉き体験プランの増加≫

【種類】名刺サイズ、色紙サイズのプランの追加

※現状、福知山市職員による紙漉き体験ははがきサイズのみ

 

プロジェクトの効果と展望

大江町和紙伝承館 近年の来館者数

年度

2025

2024

2023

2022

2021

2020

来館者数

 788

936

711

734

302

371

手漉

体験数

183

  47

  90

104

  61

  46

※2025年度については12月7日時点の数字 ※年間開館:約120日(土日祝)

 

・体験者数が12月7日時点で183人。既に前年度の4倍近い数字を記録。

・入館者数が30周年記念年の2024年度を上回るペースで、1000人を超える見込み。さらに、体験コンテンツを増やしたことから、高校生以下の人数が大幅に増加している。

・和紙伝承館の滞在時間の増加。「自分で和紙を作ることができて楽しい」、「紙漉き体験をしてからだと和紙づくりの凄みをより一層感じる」といった来館者の声もあり、来館者の満足度も向上。

→トライアルの結果を踏まえ、来年度も魅力あふれるコンテンツを多数用意できるよう準備中!

 

2025年度は、体験メニューやイベントを「試してみる年」と位置付け、ニーズが高い内容や運営面の課題が見えてきました。

2026年度以降は、今年度の結果を踏まえ、次のような方向でさらに魅力向上を図っていきます。

■主な課題と、その解決策

・体験コンテンツの種類が少ない→様々なサイズの手漉き和紙体験や染色を検討中!

・和紙関連グッズの種類が少ない→民間企業との協議を進めています!

・展示コンテンツの改善→大学・高校等との連携で若い世代の意見を集約しリニューアルを検討!

・他の施設との連携が不十分→出張紙漉き体験のような他の施設と連携したコンテンツを検討!

 

これらを通じて、大江町和紙伝承館を「丹後二俣紙の魅力を体験できる拠点」として位置づけ、和紙文化の継承と地域観光の活性化の両立をめざします。

 

大江町和紙伝承館 概要

◆開館日  土曜日・日曜日・祝日(ただし、年末年始12月28日~1月3日は休館)

        ※休館日でも紙漉き体験は可能(要事前予約)

◆開館時間  10時00分~16時00分(最終入館時間は15時40分)

◆内容  常設(通年):丹後二俣和紙の歴史・製法等の展示、手漉き和紙体験スペース

    企画展示:年4回

◆入館料  一般200円、高校生150円、小中学生110円 

◆体験料  和紙職人による本格紙漉き体験 色紙810円、便箋810円、賞状1020円

      事前予約制(職人との調整が必要です)小学生4年生以上で10名から

    ※少人数で気軽に体験したい方のために、職員による紙漉き体験も受け付けております。

(誰でも、1名から)ご希望の方は電話またはHPのお問合せフォームからご相談ください。

料金:500円(職員の都合により日時のご希望に添えない場合があります)

◆住所  〒620-0324  京都府福知山市大江町二俣1883番地

◆交通アクセス・鉄道でJR山陰本線、福知山線で福知山駅下車。

・京都丹後鉄道(丹鉄)乗り換え、二俣駅下車、徒歩3分。

・自動車で国道9号線、または舞鶴若狭自動車道で福知山へ。そこから国道175号線で福知山市大江町へ。「関」交差点から府道9号線で大江町和紙伝承館へ

◆お問合せ  福知山市役所 大江支所 地域振興係

TEL:0773-56-1102 FAX:0773-56-2018

◆大江町和紙伝承館HP http://www.city.fukuchiyama.lg.jp/soshiki/65/2021.html

◆福知山市大江支所Instagram  https:/www.instagram.com/ooeshisho_fukuchiyama/

ガクイチNEWS

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦! “唐津ミツバチプロジェクト”を発足した生徒にインタビュー!

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦...

左から:佐賀県立唐津南高等学校 食品流通科 奈切蓮華さん(3年)、野﨑宙奈さん(3年)   故郷を未来に残すために、自然を活かした魅力を創出! 佐賀県立唐津南高等学校と相知町横枕地区の住民が協力して活動している“唐津ミツバチプロジェクト”。プロジェクトの立ち上げメンバーでもある唐津南高校3年生の奈切さんと野﨑さんは、ニホンミツバチの養蜂をはじめ、横枕地区の花植えや外国人向けの農業体験ツアーなど、横枕地区の自然を活かした魅力作りに取り組んでいます。今回は養蜂に青春を捧げる、奈切さんと野﨑さんに話を聞きました。 —唐津ミツバチプロジェクトの活動内容を教えてください。 奈切:唐津ミツバチプロジェクトでは、佐賀県相知町の横枕地区でニホンミツバチの養蜂を行っています。巣箱の製作や清掃など養蜂に関することはもちろんですが、それ以外にもひまわりの種や花を植えたりなど、横枕地区の自然を活かした地域を盛り上げる活動もしています。また、昨年度は自分たちで採蜜したハチミツを使った和菓子教室を開催しました。横枕地区は、環境省の『自然共生サイト』に認定されている区域なんです。『自然共生サイト』の情報を見て来訪される外国人の方向けに、観光と農業を組み合わせたツアーなども行っています。 ▲地域住民の方たちと巣箱を設置している様子。 ▲巣箱清掃の様子。   —唐津ミツバチプロジェクト発足の経緯を教えてください。 奈切:相知町の横枕地区は、山に囲まれ、厳木川(きゅうらぎがわ)という綺麗な川が流れている自然が豊かなところです。しかし住んでいる方の多くは70歳を超えており、若い人が少なくて。10年後、20年後には横枕地区自体がなくなってしまうのではないかと思い、横枕地区を未来に残すためには新しい魅力を作ることが大事だと考えました。そこでまずは佐賀県で養蜂を行っている方が少ないというところに着目して。養蜂であれば花や植物がたくさんある地域の特徴を活かすこともできると思い、2023年にプロジェクトを発足しました。   —初めて養蜂に挑戦した感想を教えてください。 奈切:養蜂となると至近距離で蜂と接しなければいけないため、最初は怖かったです。一度間違えて巣箱を開けてしまい、巣箱から大量に蜂が出てきたことがあって。刺されるのではないかと覚悟しましたね(笑)。でも今は楽しいです! この活動を始めていろいろな方と関わることが増え、「こんな活動をしていたんだ、すごい」と言ってくれる方もいて、魅力を伝えられてよかったなと思います。 野﨑:私も最初は怖かったのですが、活動をしていくうちに“私たちがやらなきゃ”と思うようになって。横枕地区は高齢の方が多いので、私たちが先陣を切って魅力を発信していこうという責任感が生まれました。   —昨年9月に初めて採蜜を行ったそうですが、その時の感想を教えてください。...

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクが 高校生と一緒にふるさと納税返礼品を開発!

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラス...

  高校生の若い視点や発想は、地域の魅力を再発見する可能性を秘めている     “自立した持続可能な地域を作る”というビジョンを掲げる株式会社トラストバンクは、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」事業をはじめ、地域外から地域内にお金を循環させる事業、地域内でお金を循環させる事業など、ビジョンに基づいたさまざまな事業を展開しています。2024年8月には高校や大学などの教育現場と民間企業が協力する産学連携の取り組みの一環として、高校生と一緒に商品開発を行う新しいプログラムを開始! このプログラムは、高校生が主体的に地域の特産品や商品開発に関わることで、地元愛や将来への関心・意欲を高めることを目指し、地域の課題解決やキャリア形成の機会づくりとして企画されました。  プログラムの第一回には、岩手県立西和賀高等学校の3年生の生徒たちが参加! 西和賀町の食や特産品・工芸などそれぞれが興味のあるものをピックアップし、新しい商品アイデアや情報発信の方法などの企画立案をしました。企画をまとめる過程では、町内事業者をはじめとする地域の人たちと関わり合いながら、内容をブラッシュアップ。企画発表会にて、選ばれたアイデアは、事業者と協働し商品化を目指します。提案のうち、西和賀町で昔から受け継がれてきたビスケットに衣をつけて揚げた郷土食「ビスケットの天ぷら」の商品化に取り組むことに。最新の冷凍技術を使ってできたてのおいしさを再現、全国にお届けできる商品として秋の発売を目標に取り組んでいます。商品化が決定した際には、「ふるさとチョイス」の西和賀町ふるさと納税返礼品として取り扱う他、ECサイト「めいぶつチョイス」で販売予定となっています。  また今年度はすでに、島根県立浜田高等学校と、北海道導津高等学校の2校で商品開発プログラムを実施。トラストバンクの地域創生エバンジェリストの伊藤健作さんは、「未来を担う高校生と一緒に商品開発に取り組むことは、トラストバンクとしても深い意義を感じている。高校生たち若い世代の視点や発想は、地域の魅力を再発見したり、私たちでは出せなかったアイデアを出す可能性を秘めている。高校生が主体的に地域に関わり、課題や魅力を見つけ出す経験を通して、将来的に地域を支える人材へ成長してもらえることを期待している」と語ります。トラストバンクでは今後も、全国の高校生と一緒に商品開発に取り組んでいく予定です。    ▲西和賀町の郷土食『ビスケットの天ぷら』   ▲実際に自分たちでビスケットの天ぷらを揚げている様子   ▲最終発表会でのプレゼンテーションの様子   ▲商品化に向けて、町内事業者の方と試作している様子     \地域創生エバンジェリスト・伊藤健作さんからメッセージ/...

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