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京都府亀岡市の産学公連携拠点「OICK」を活用し、高校生が挑んだ鈴鹿サーキットでのEVレース出走記録

2026.01.28
京都府亀岡市の産学公連携拠点「OICK」を活用し、高校生が挑んだ鈴鹿サーキットでのEVレース出走記録

大学内にある「地域に開かれた開発拠点」が支えた、次世代エンジニアの育成を目指す取り組み

京都府亀岡市(市長:桂川 孝裕)は、亀岡市にある産学公連携拠点「オープンイノベーションセンター・亀岡(通称:OICK)」を利用した京都府立南丹高等学校工学クラブ(以下、南丹工学クラブ)が、2025年12月21日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催された「2025 Ene-1 SUZUKA Challenge」に出場し、トライアルで完走したことを報告します。企業チームや専門的な学校も参加する中、今回の参加は授業の一環ではなく、生徒有志による「部活動」としての参加です。「高校の設備では加工できない部品」をOICKで製作するなどして課題を解決し、完走率の低いレースを最後まで走り切りました。

 

【背景】高校生が活用した、産学公連携の「開発拠点」

OICKで試験走行を行う南丹工学クラブの生徒たち

 

本大会は、パナソニック製の充電式電池「エネループ」40本で鈴鹿のフルコース(1周約5.8km)を3周走り、いかに効率よく速く走行するかを競うものです。このレースは、エネルギー管理が難しく、完走するだけでも高い技術が求められます。

南丹工学クラブのメンバーは、ものづくりが好きな生徒たちが集まっていましたが、専門的な工業高校ではない、普通科等を有する高校の部活動によるこの大舞台への挑戦はどのように生まれたのでしょうか。

 

恵まれた環境を存分に活用して

2023年5月にオープンしたOICKには「屋外試験場」があり、EV等のテスト走行ができます。OICKでは、亀岡市内にある南丹高等学校に工学系のコース(テクニカル工学系列)と南丹工学クラブがあることを知り、この施設を有効に活用すべく、学校側に打診したことがきっかけでした。

OICKの「屋外試験場」

 

南丹工学クラブを指導したのは、OICKの技術員であり、かつて自動車整備士などのプロを育成していた指導員としての経歴を持つ中村氏です。この連携の結果、生徒たちは、OICKが備える「実装・実習棟」や高度な工作機械、そして出来上がったマシンをすぐに試せる「屋外試験場」という、恵まれた環境を存分に活用することが出来ました。普段は触れることのない樹脂素材(FRP)の加工や、緻密な電気回路の設計など、プロの視点による本格的な物づくりを体験しました。

OICK技術員の中村氏からアドバイスを受ける生徒たち

実装・実習棟で制作を行う様子

 

本大会の難しさ

ただ、本大会は完走するだけでも高い技術が求められます。南丹工学クラブは、2024年にも同大会に参加しましたが、苦戦をしました。マシンの完成も直前となり、またコース上の最難関である坂道も超低速でなんとか登り切るという状態でした。2025年は、生徒たち自身の成長と自分たちで相談して問題を解決する「チーム力」が備わり、今回の結果につながりました。

 

【結果】1,600m地点での停止と、現場での処置

レース本番にはトラブルも発生しました。1周目の1,600m地点でマシンが停止。ピットに戻ってから生徒たちで原因を探ると、電池ボックスの接触不良であることが判明しました。次の出走までわずかな時間で対応しなければならず、結束バンドで固定する応急処置を行うとともに、雨や泥による視界不良への対策もその場で実施しました。

その後の2周目、3周目はトラブルなく完走しました。スピードでは企業や大学のチームに及びませんでしたが、「停止した車両を自分たちで修復し、ゴールさせた」という事実は、彼らがエンジニアとして必要な現場対応力を身につけたことを示しています。

トラブルに対応する生徒たち

鈴鹿サーキットのレーシングコースをスタートした南丹工学クラブの車体

 

【関係者コメント】

【南丹高等学校 工学クラブ 生徒代表】藪 一樹(やぶ かずき)さん:3年生・部長

最初は全員が右も左もわからない状態でしたが、自分がどう動くべきかを自ら考え、中村さんのサポートを受けながらみんなで相談して一つの目標に向かう難しさと大切さを実感しました。

私は電気関係を担当しており、本番でのトラブルに直面した際は焦りもありましたが、仲間と協力して応急処置を施し、再びコースへ送り出すことができました。自分たちがデザインし製作したマシンが、プロも走る鈴鹿のフルコースを走り抜け、念願の1周完走を果たした瞬間の喜びは、言葉にできないほど大きなものでした。

※藪さんの藪の漢字:草冠は++

 

【南丹高等学校 工学クラブ 顧問】榊原 (さかきはら)先生

技術の面でも、物資の面でも、学校だけではここまで出来なかったです。そして学校の授業とは違い、1から10まで自分たちで考えて形にするという経験は、生徒たちにとって非常に大きな財産となりました。特に3年生は、就職や進学を前に、大人との接し方や計画の立て方など、社会で必要な力をこのプロジェクトを通じて学んでくれたと感じています。

 

OICK技術員 中村氏

「自分の手の内にあるまで安心はできない」。情熱を持って考え、手を動かし、失敗を繰り返して初めて、物づくりの本質が分かります。今回、生徒たちが自ら課題を見つけ、現場で解決していく姿を見て、確かな成長を感じました。OICKの恵まれた設備を活用し、今後も地域から次代を担う技術者が育つことを期待しています。

 

【今後の展望】

亀岡市は今後も、OICK(オープンイノベーションセンター・亀岡)を「ものづくりの拠点」として運営します。高度な設備と技術支援を提供することで、地域企業の開発力向上や、今回のような次世代人材の育成を支援します。

 

【オープンイノベーションセンター・亀岡(OICK)について】

イメージ画像

 

亀岡市・亀岡商工会議所・京都先端科学大学が連携し、2023年3月に設置された、産学公連携によるイノベーション創出拠点です。

京都先端科学大学京都亀岡キャンパス(亀岡市)を拠点とし、「オープンイノベーション」「モビリティイノベーション」「グリーンイノベーション」の3分野で、産学公連携による地域活性化を目指しています。

施設や技術の共有、共同研究、開発などを通じて、産業界のニーズに応え、企業の技術革新をサポートしています。持続可能な社会の実現に向けて、さまざまな取り組みを行っています。

詳細を見る

【京都府亀岡市とは】

京都府亀岡市の空撮

亀岡市は、日本初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例を制定するなど、「環境先進都市」の実現を目指しています。その取り組みとして、有機農業やサーキュラーエコノミーの推進など、持続可能な社会構築に向けて歩みを進めています。 JR亀岡駅前に立地する「サンガスタジアム by KYOCERA」は、Jリーグ・京都サンガF.C.のホームスタジアムであるとともに、地域活性化の核となっています。また、通年開催の「かめおか霧の芸術祭」など独自性の高い取り組みを進め、2026年9月には日本最大の緑の祭典「全国都市緑化フェアin 京都丹波」の開催により、里山の魅力を全国へ発信します。

ガクイチNEWS

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦! “唐津ミツバチプロジェクト”を発足した生徒にインタビュー!

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦...

左から:佐賀県立唐津南高等学校 食品流通科 奈切蓮華さん(3年)、野﨑宙奈さん(3年)   故郷を未来に残すために、自然を活かした魅力を創出! 佐賀県立唐津南高等学校と相知町横枕地区の住民が協力して活動している“唐津ミツバチプロジェクト”。プロジェクトの立ち上げメンバーでもある唐津南高校3年生の奈切さんと野﨑さんは、ニホンミツバチの養蜂をはじめ、横枕地区の花植えや外国人向けの農業体験ツアーなど、横枕地区の自然を活かした魅力作りに取り組んでいます。今回は養蜂に青春を捧げる、奈切さんと野﨑さんに話を聞きました。 —唐津ミツバチプロジェクトの活動内容を教えてください。 奈切:唐津ミツバチプロジェクトでは、佐賀県相知町の横枕地区でニホンミツバチの養蜂を行っています。巣箱の製作や清掃など養蜂に関することはもちろんですが、それ以外にもひまわりの種や花を植えたりなど、横枕地区の自然を活かした地域を盛り上げる活動もしています。また、昨年度は自分たちで採蜜したハチミツを使った和菓子教室を開催しました。横枕地区は、環境省の『自然共生サイト』に認定されている区域なんです。『自然共生サイト』の情報を見て来訪される外国人の方向けに、観光と農業を組み合わせたツアーなども行っています。 ▲地域住民の方たちと巣箱を設置している様子。 ▲巣箱清掃の様子。   —唐津ミツバチプロジェクト発足の経緯を教えてください。 奈切:相知町の横枕地区は、山に囲まれ、厳木川(きゅうらぎがわ)という綺麗な川が流れている自然が豊かなところです。しかし住んでいる方の多くは70歳を超えており、若い人が少なくて。10年後、20年後には横枕地区自体がなくなってしまうのではないかと思い、横枕地区を未来に残すためには新しい魅力を作ることが大事だと考えました。そこでまずは佐賀県で養蜂を行っている方が少ないというところに着目して。養蜂であれば花や植物がたくさんある地域の特徴を活かすこともできると思い、2023年にプロジェクトを発足しました。   —初めて養蜂に挑戦した感想を教えてください。 奈切:養蜂となると至近距離で蜂と接しなければいけないため、最初は怖かったです。一度間違えて巣箱を開けてしまい、巣箱から大量に蜂が出てきたことがあって。刺されるのではないかと覚悟しましたね(笑)。でも今は楽しいです! この活動を始めていろいろな方と関わることが増え、「こんな活動をしていたんだ、すごい」と言ってくれる方もいて、魅力を伝えられてよかったなと思います。 野﨑:私も最初は怖かったのですが、活動をしていくうちに“私たちがやらなきゃ”と思うようになって。横枕地区は高齢の方が多いので、私たちが先陣を切って魅力を発信していこうという責任感が生まれました。   —昨年9月に初めて採蜜を行ったそうですが、その時の感想を教えてください。...

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクが 高校生と一緒にふるさと納税返礼品を開発!

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラス...

  高校生の若い視点や発想は、地域の魅力を再発見する可能性を秘めている     “自立した持続可能な地域を作る”というビジョンを掲げる株式会社トラストバンクは、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」事業をはじめ、地域外から地域内にお金を循環させる事業、地域内でお金を循環させる事業など、ビジョンに基づいたさまざまな事業を展開しています。2024年8月には高校や大学などの教育現場と民間企業が協力する産学連携の取り組みの一環として、高校生と一緒に商品開発を行う新しいプログラムを開始! このプログラムは、高校生が主体的に地域の特産品や商品開発に関わることで、地元愛や将来への関心・意欲を高めることを目指し、地域の課題解決やキャリア形成の機会づくりとして企画されました。  プログラムの第一回には、岩手県立西和賀高等学校の3年生の生徒たちが参加! 西和賀町の食や特産品・工芸などそれぞれが興味のあるものをピックアップし、新しい商品アイデアや情報発信の方法などの企画立案をしました。企画をまとめる過程では、町内事業者をはじめとする地域の人たちと関わり合いながら、内容をブラッシュアップ。企画発表会にて、選ばれたアイデアは、事業者と協働し商品化を目指します。提案のうち、西和賀町で昔から受け継がれてきたビスケットに衣をつけて揚げた郷土食「ビスケットの天ぷら」の商品化に取り組むことに。最新の冷凍技術を使ってできたてのおいしさを再現、全国にお届けできる商品として秋の発売を目標に取り組んでいます。商品化が決定した際には、「ふるさとチョイス」の西和賀町ふるさと納税返礼品として取り扱う他、ECサイト「めいぶつチョイス」で販売予定となっています。  また今年度はすでに、島根県立浜田高等学校と、北海道導津高等学校の2校で商品開発プログラムを実施。トラストバンクの地域創生エバンジェリストの伊藤健作さんは、「未来を担う高校生と一緒に商品開発に取り組むことは、トラストバンクとしても深い意義を感じている。高校生たち若い世代の視点や発想は、地域の魅力を再発見したり、私たちでは出せなかったアイデアを出す可能性を秘めている。高校生が主体的に地域に関わり、課題や魅力を見つけ出す経験を通して、将来的に地域を支える人材へ成長してもらえることを期待している」と語ります。トラストバンクでは今後も、全国の高校生と一緒に商品開発に取り組んでいく予定です。    ▲西和賀町の郷土食『ビスケットの天ぷら』   ▲実際に自分たちでビスケットの天ぷらを揚げている様子   ▲最終発表会でのプレゼンテーションの様子   ▲商品化に向けて、町内事業者の方と試作している様子     \地域創生エバンジェリスト・伊藤健作さんからメッセージ/...

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