高知県高知市にある大橋通り商店街が1日限りの“大菓子商店街”に!? 女子高生らしさが詰まったキュートなスイーツを開発!

今年の2月9日に高知県高知市にある大橋通り商店街にて、高知県内の中高生と企業が共同で考案したスイーツを販売するイベント「大菓子通り商店街」が開催されました。
高知商業高等学校ライセンスコースの学生たちは、「高知プリン亭」と共同でいちごパイとパフェを考案! 今回はパフェを開発した名川さん(3年)と廣井さん(3年)、パイを開発したの植田さん(3年)と山脇さん(3年)に話を聞きました。
—今回、スイーツ販売イベント「大菓子通り商店街」で商品開発に挑戦してみようと思ったきっかけを教えてください。
廣井:楽しそうだったからです! もともと商品開発に興味があって、やってみたいなと思っていたので今回のプロジェクトに参加しました。
植田:授業では商業的な知識は学んでいますが、商品開発などの実践的な部分はやったことがなかったので挑戦してみたいと思い、参加しました。
—高知プリン亭とのコラボを知った時の感想を教えてください。
名川:高知プリン亭さんのプリンを食べたこともあり、行ったこともあるお店だったので、自分に商品開発ができるかどうか不安な面もありましたが、それ以上に楽しみが大きかったですね。
植田:お店は知っていましたが、実は高知プリン亭さんのプリンを食べたことがなくて。今回の商品開発を機に“高知プリン亭さんのプリンはどんなプリンなのかな”、“どんな商品を開発できるのかな”という楽しみな気持ちでした。また授業で学んだことを初めて実践で活かせる機会だったので、良い経験になりそうだなとワクワクしていました。
—開発したパフェについて教えてください。
▲友チョコイチゴパフェ
名川:季節的にバレンタインが近かったので、チョコとイチゴの両方を使い、バレンタインにちなんだコンセプトで“友チョコイチゴパフェ”というパフェを開発しました。キャッチコピーは『このパフェ食べて仲良し子』です。アイデアを出す時に、今まで高知プリン亭で販売されていたパフェがどんな感じだったのかInstagramで情報を集めたのですが、それだと“高知商業らしさ”や、先方の要望であった“女子高生らしさ”というものがなくなってしまって。試作品の段階でたくさん話し合ったのを覚えています。
廣井:トッピングにはイチゴをはじめ、板チョコやポッキー、ハートの形のチョコクッキーなどが乗っていて結構甘めなので、下の部分ではコーヒーゼリーを入れて、甘すぎないように工夫しました。下の部分はコーヒーゼリーやチョコソフトクリームで黒色を基調としていて、上の部分はイチゴの赤色を基調に、赤と黒でメリハリをつけてバレンタインっぽさを意識して。最後に女子高生らしいハートのクッキーを乗せたのもポイントです。
—開発したいちごパイについて教えてください。
▲恋するいちごパイ
山脇:パイ作りでこだわったところは二つあって、一つ目はイチゴの味がわかるように工夫したところです。カスタードに混ぜたり、クリームに混ぜたりいろいろと試したのですが、あまりイチゴの味が感じられず……。最終的にはイチゴの味をしっかりと感じることのできた、クリームとイチゴジュレを別々に入れる方法で作ることにしました。
植田:こだわったポイントの二つ目は、パイの中身だけでなく見た目も華やかにしたところです。最初に私たちが出した案ではパイの中身をどうするかだけを考えていましたが、高知プリン亭さんから「見た目も華やかにしてほしい」とご意見をいただいて。SNSでいろいろなお店のスイーツの画像を探し参考にしつつ、見た目も可愛くなるように試行錯誤を繰り返しました。
—お互いの商品を食べた時の感想を教えてください。
廣井:いちごパイは、それまで写真でしか見たことがなかったので、実物は顔くらい大きくてびっくりしました(笑)! 私は甘いのが苦手なので、パイの上の部分のクリームが甘すぎないか心配していたのですが、食べてみたらクリームは甘さが控えめで、イチゴがあることによってすごく食べやすくて美味しかったです!
植田:パフェは、クッキーとかがたくさんのっていて、見た目がとても楽しかったです。パフェというだけあっていろいろな味が楽しめて、食べ終わった時の満足感がすごくありました。コーヒーゼリーが入っていたので甘みだけで終わらず、甘いものが苦手な人でも楽しめるような味になっていてとても美味しかったです!
—イベント当日のお客様の反応はいかがでしたか?
名川:「美味しい」と言ってくれているお客様の声を聞くことができて嬉しかったです。それまで自分が作ったものを食べてもらい感想をいただく機会がなかったので、開発段階は難しくて悩んだこともありましたが、その声を聞けてすごく達成感がありました。
山脇:私は休憩を取るのを忘れるくらいパイ作りに夢中になってしまって、食べている人の生の声を聞く機会があまりなかったんです(笑)。ですが次の日に学校で友達が「食べに行ったよ」「美味しかったよ」と言ってくれてすごく嬉しかったです。
—実際の授業で習ったことが活かされた場面はありましたか?
山脇:パイチームでは作っている過程で「授業で習ったデザイン思考だ!」と気づいたことがあって楽しかったです。実際にやってみたら、授業で習ったことだけではなくて、臨機応変に詰めていかなきゃいけない部分もあり、ビジネスの難しさも同時に学びました。
名川:パフェの案を出していく中で、「イチゴをいっぱい使う」という案があったのですが、見た目にこだわりすぎると原価が高くなってしまい、お客様が手に取りにくい価格になってしまいました。見た目も華やかだけど、原価が高くなく、お客様にも手に取ってもらいやすいように作るというところは授業から活かした部分です。「この飾りを入れたら何円かかる」とか細かいところまで考えていました。
—今回の経験を今後どのように活かしていきたいですか?
植田:競合他社のことや原価を考えること、新規の顧客をどう開拓していくかといった視点を今回の経験から学ぶことができたと思います。ライセンスコースでは3年生になったら課題研究でビジネスプランを考えるので、臨機応変にいろいろなことを考えつつ、周りに負けないような良い商品やサービスを作りたいです。
廣井:実際に商品開発をしてみて、すごく興味を持ったので、将来的には商品開発ができるような大学に進学したいです!
◾️高知商業高等学校
高知市にある市立の商業高校。総合マネジメント科、社会マネジメント科、情報マネジメント科、スポーツマネジメント科の4つのコースがあり、自身の興味・関心に応じたコースが選択できます。今回イベントに参加した総合マネジメント科のライセンスコースでは、社会との関わり方を学びながら起業家精神を育む“アントレプレナーシップ教育”に取り組んでおり、3年次の課題研究ではビジネスプランを考えます。どの科も積極的に地域イベントに参加し、地域の人々と社会に貢献する活動をしています。