江副記念リクルート財団と山田進太郎D&I財団が「世界トップ大学の日本人留学生が見た世界のSTEMキャリア!STEMガールズ・トークイベント」を開催
2018年度の内閣府の調査(*2)によると「外国留学をしたいと思わない」と答える日本の若者(13〜29歳)が5割を超えています。また、文部科学省の2022年の調査(*3)では、海外留学を希望するが実際にはしていない理由の1位は「経済的な余裕がない」となっており、昨今急激に進む円安がこの動きに拍車をかけています。加えて、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)による2021年度日本人学生留学状況調査結果(*4)によると、STEM(*5)分野での留学者数は全体のわずか7.1%に過ぎません。そのため、STEM留学に関する情報を得る機会は極端に不足しており、留学への不安が生じることも少なくありません。このような課題に対し、本イベントではハーバード大学等、米国のトップ大学で活躍する理系女子学生がロールモデルとして登壇し、自身の留学にまつわる経験談を共有し、アドバイスします。
本イベントは、7月29日(土曜日)20:00から21:30までZOOM配信にて行われます。参加は無料ですが、事前申し込みが必要です。イベントを通じて、生徒たちはグローバルな視野を持ち、STEM分野における幅広い将来の可能性を探究するための具体的な情報やアドバイスを得ることができます。多くの方々のご参加をお待ちしています。
(*1)STEM・・・科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の4つの教育分野の総称(*2)我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (内閣府、平成30年度)
https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/ishiki/h30/pdf-index.html(*3)文部科学省「学生の海外留学に関する調査2022」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyouikumirai/dai4/siryou4.pdf(*4)2021年度日本人学生留学状況調査結果(独立行政法人日本学生支援機構(JASSO))
https://www.studyinjapan.go.jp/ja/statistics/nippon/data/2021.html(*5)理系、工学、農学、保健分野の合計値
<イベント概要>
・タイトル
世界トップ大学の日本人留学生が見た世界のSTEMキャリア!STEMガールズ・トークイベント
・日時
7月29日(土曜日)20:00-21:30
・実施方法
ZOOM配信(参加無料/事前申込制)
・主催
公益財団法人山田進太郎D&I財団
・協力
公益財団法人江副記念リクルート財団
・参加方法
以下の公式ホームページリンクよりお申し込みください。https://www.shinfdn.org/posts/dM0LkGlO
<イベント内容>
1.パネルディスカッション・STEMに関する経験や留学の体験談を共有・留学やSTEM分野への進学に関するアドバイス提供(大学の選び方、留学費用等)・Q&A
2.分野別ブレイクアウトセッション・登壇者の分野ごとにブレイクアウトルームに分かれて大学での研究分野の紹介・参加者は関心のある分野のセッションに参加し、質問や意見交換が可能
3.各財団から奨学金に関する事業紹介
<登壇者プロフィール>
久保田 しおんさん(米国ハーバード大学、物理)
1997年神奈川県横浜市生まれ。高校まで日本の女子校で過ごしたのち、米国Mount Holyoke Collegeに進学。物理(専攻)、哲学(Certificate)、コンピューターサイエンス(副専攻)、数学(副専攻)を学び、2019年に卒業。卒業後は、ハーバード大学にて1年間客室研究員としてニュートリノ検出器のデザイニング・エンジニアリングの研究を行い、その後、ハーバード大学物理博士課程に進学。現在はマンチェスター大学物理学部にも在籍し、世界最大のニュートリノ研究グループであるDUNEのプロジェクトに携わる。
筧 路加さん(米国ペンシルベニア大学、化学)
2000年大阪府生まれ。高校2年まで日本の女子校で過ごしたのち、高2の夏に高校を中退しコスタリカのインターナショナルスクールに入学(United World College Costa Rica)。その後米国ペンシルベニア大学に進学し、化学(専攻)、栄養学(副専攻)を学ぶ。2022年は大学を1年休学し培養肉の研究を行い論文を執筆。培養肉の研究を通して、世界の食の定義を変え、テクノロジーの観点から向上させることを目指す。
原野 新渚さん(米国コロンビア大学、神経科学)
2000年東京生まれ。高校まで沖縄のアメリカンスクールで過ごしたのち、米国コロンビア大学へ進学。主に脳損傷後の感覚統合機能回復についての研究を行う。2023年秋からはニューヨーク大学医学部附属の神経科学のプログラム博士課程に進学し神経変性のメカニズムの解明に挑戦し、将来的には、現在確立されていない宇宙医療の分野に神経科学の観点からの貢献を目指す。
▼筧 路加さんからのメッセージ
- “現在大学で化学を専攻している私ですが、日本の高校での文理選択の際に迷いに迷った挙句、"周りの子に比べて数学が苦手だから"という理由だけで文系を選択した苦い過去があります。中高生のうちから自分が好きなものがあることは、皆さんが思っているよりも恵まれたことだと思います。ぜひその情熱を、性別、得意不得意、周囲の目にかき消されないように育んでください。その先に理系があるなら、迷うことはないと思います。”
▼原野 新渚さんからのメッセージ
- “神経科学という分野の研究者を志し大学院に通っています。将来は専門分野を活かし医学や宇宙開発に携わりたいと思っています。理系の道に進んだことで海外大学進学をする機会も得ることもでき、世界中から集まった研究者たちと切磋琢磨する毎日はとても楽しいです。理系に進んだきっかけは高校生の時に参加したプログラムで大学院生に出会ったことでした。今は想像ができなくても、一歩足を踏み出せばきっとたくさんのロールモデルがみつかるはずです!”
<公益財団法人江副記念リクルート財団について>
「社会への貢献」を目的に「リーダーシップのある人・向学心旺盛な人・将来何かやりそうな人」を応援するため、株式会社リクルートが創業10周年の1971年に奨学金制度「リクルートスカラシップ」を設立。1976年に、リクルートからの基金寄付により財団法人「江副育英会」が設立されました。2019年3月「公益財団法人江副記念リクルート財団」への名称変更を経て、現在は器楽・スポーツ・アート・学術の分野で「世界に挑戦し、ずば抜けた活躍をしそうな日本の若者」を応援しています。
https://www.recruit-foundation.org/
<公益財団法人山田進太郎D&I財団について>
誰もがその人の持つ能力を発揮し活躍できる社会の実現に寄与するために、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を推進する目的で、メルカリCEO山田進太郎が2021年7月に設立した公益財団法人です。特に、STEM(理系)のジェンダーギャップに注目し、2021年より女子中学生/高校生がSTEM(理系)キャリアを前向きに検討し、積極的に自己決定するための機運を創ることを目的に奨学金事業を開始しました。2023年からは、さらに活動の幅を広げるべく、対象者となる女子生徒を取り巻くステークホルダーとなる保護者や学校等教育機関、企業、行政/省庁の皆様と連携しながら、各種教育支援イベント等を通じて若い女性の成長と社会進出を支援しています。※STEM(S:Science / T:Technology / E:Engineering / M:Mathematics)