鹿児島の郷土菓子「あく巻」がどら焼きに! 地元高校生と事業者共同開発の「あくドラ」が「ESSEふるさとグランプリ2023」の菓子部門で銀賞を受賞しました
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ESSEふるさとグランプリとは
ESSEふるさとグランプリは、商品生活情報雑誌「ESSE」が主催するコンテスト。全国の自治体がふるさと納税返礼品の魅力をプレゼンし、美味しさだけでなく、各返礼品に込められた生産者の思いや、寄附金の使い途、自治体の取り組みなどをインフルエンサーが審査します。
今年は全国から過去最高の37自治体・53品がエントリー。「菓子」「肉」「魚介・水産加工品」など多彩な部門から各賞が選出されました。
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評価コメント
・あく巻のお餅のような食感、ホイップクリームの優しい甘さとしっとりとした餡の組み合わせが美味しい
・えぐみも気にならず、甘いものとの組み合わせが良い
・どら焼きにしたことで食べやすいし、パッケージも可愛い
・次世代につなぐ取り組みが興味深い。高校生の若き力、応援したい
・初めてあく巻を知った。これこそ、地方の新たな魅力を発見するふるさと納税の醍醐味だと思った
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「あくドラ」とは
古くから鹿児島で親しまれている伝統菓子「あく巻」と「どら焼き」を組み合わせ、現代風に食べやすくアレンジした和菓子。もっちり新触感の生地にあく巻とホイップクリームをサンドし、若者はもちろん、幅広い世代が食べやすい商品に仕上げています。「あく巻」の消費量が減少傾向にあると知った県立曽於高校(同市末吉町二之方)商業科の生徒が、2017年、地元の津曲食品(同市大隅町月野)と連携して開発しました。
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「あく巻」とは
「あく巻」は、主に端午の節句で食べられる鹿児島独特の餅菓子で、木や竹を燃やした灰からとった灰汁(あく)にもち米を浸した後、竹の皮で包み、灰汁水で数時間煮込んで作られています。灰汁に含まれるアルカリ性物質が、もち米の繊維を柔らかくするとともに、雑菌の繁殖を抑えてくれるので、長期保存が可能です。保存性の高さと腹持ちの良さから、薩摩にとって長く戦陣食として活用され、西郷隆盛も西南戦争で食べていたと言われています。こうした背景から「強くたくましく子が育つように」という願いを込めて、端午の節句に食べる習慣が生まれました。
竹の皮を開いて食べやすい大きさに切り、きなこや黒糖、白砂糖などをお好みでかけていただくのが一般的です。
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「あくドラ」開発の経緯
曽於高校商業科の生徒が、鹿児島の郷土菓子を後世に残すため、2017年、津曲食品と共同開発しました。
灰汁のえぐみや手間のかかる食べ方といった、あく巻離れの要因を踏まえ、アレンジを模索。後世に伝える観点から、特に若者をターゲットとし、「伝統的な郷土菓子を現代風に」をコンセプトに、どら焼きをモチーフにした商品を考案しました。津曲食品や市の地域おこし協力隊とも連携し、パッケージのデザイン制作にも取り組みました。
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津曲食品について
地域の農林産物を主原料に、食品加工・開発・販売を行っています。あく巻のほか、自然薯(じねんじょ=山芋)や米粉を練り合わせて蒸した和菓子「かるかん」など、鹿児島に昔から伝わる銘菓を販売。そのほか、小豆やチーズ、鹿児島特産のさつま芋・紫芋といった種類豊富な団子から、生クリームやいちごオレ、カフェオレといった洋風アレンジの大福まで、幅広く取り揃えています。
自社サイト:https://www.furusatoichiba.com/
■受賞コメント
この度、ESSEふるさとグランプリ2023の菓子部門において銀賞をいただき、大変嬉しく感謝しております。
伝統のお菓子を若い発想で後世に伝えたいと考えた当時の高校生との苦労が思い出されます。
今回、ふるさと納税返礼品として素晴らしい賞をいただけたことは、当時の高校生のふるさとを想う心が伝わったのではないでしょうか。高校生の想いを受け継ぎ、新たな商品「あくまきダックワーズ」も近日販売予定なので楽しみにしておいてください。
この賞を糧に、これからも鹿児島の伝統菓子作りに努めて参ります。ありがとうございました。
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申し込み方法
ふるさと納税の各ポータルサイトから申し込みください。(以下主要の一部サイトを掲載しています)
・楽天:https://item.rakuten.co.jp/f462179-soo/s330/
・ふるなび:https://furunavi.jp/product_detail.aspx?pid=85823
詳細は曽於市の下記サイトからご確認ください
https://www.city.soo.kagoshima.jp/gyousei/kihunituite/hurusatokihu.html
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曽於市について
温暖な気候と広大な土地に恵まれ、白菜やスイカといった農業、肉質に優れた黒毛和牛など畜産業が盛んで、柚子の収穫量は九州一を誇ります。
縄文時代人の生活跡が残り、数千年の年月をかけて作られたとされる、パワースポットとしても有名な「溝ノ口洞穴」や幅40メートル、落差12メートルの雄大な「桐原の滝」など自然豊かな観光スポットも豊富。伝統行事も盛んで、毎年11月には約900年の伝統を持つ県下三大祭り「弥五郎どん祭り」が開かれ、岩川八幡神社から4メートル85センチの大男「弥五郎どん」が勇ましい姿で現れ、町を練り歩きます。