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松戸市の歌声、2度目の出場にして全国の頂点へ!専修大学松戸高等学校合唱部、第92回Nコン(高等学校の部)で初の金賞(日本一)獲得!

2025.12.04
松戸市の歌声、2度目の出場にして全国の頂点へ!専修大学松戸高等学校合唱部、第92回Nコン(高等学校の部)で初の金賞(日本一)獲得!

 専修大学松戸高等学校(以下、「専大松戸」)合唱部は、昨年の初出場に続き、今年も「NHK全国学校音楽コンクール(以下、「Nコン」) 全国コンクール高等学校の部」(10月11日 @東京・NHKホール)に出場し、見事、金賞に輝きました。

左:部長 髙野 日和さん 中央:永田 彩華さん 右:芦原 光志朗さん (ともに3年生)

 

 Nコンは、小学校・中学校・高等学校の合唱の頂点を決めるコンクールとして知られています。全国の小・中・高校の合唱部が出場に憧れ、実力校はこのNコンにすべてを懸けて鍛錬を重ねるという存在で、“合唱の甲子園”とも呼ばれるコンクールです。

 

◆関東甲信越ブロック1位通過でNコン全国大会へ

 このNコンでは毎年、テーマ・課題曲があり、第92回(2025年)は「空」がテーマ。高等学校の部の課題曲である「惑星そぞろ」(作詞:野木亜紀子/作曲:名田綾子)は、専大松戸合唱部が得意とする曲。自由曲「夢の潟湖」(作詞:佐伯圭/作曲:宮本正太郎)と共に披露し、関東甲信越ブロックコンクール(9月7日@大宮ソニックシティ)で金賞を受賞。全国大会への切符を掴みました。

 そして各ブロック大会を勝ち抜いてきた強豪合唱部10校と頂点を競い、専大松戸合唱部は力強く圧倒的な表現力・歌唱力、オーディエンスを魅了するハーモニーで見事金賞に輝き、Nコン全国大会2回目の挑戦にしてその頂へと上り詰めました。

 

◆頂点へ上り詰めるまでの1年間の道のり

 専大松戸合唱部は昨年、Nコン全国大会に初出場し銅賞を受賞。そこから金賞が獲れなかった悔しさをバネに「自分たちに足りないもの」と向き合い、金賞を目指しチーム一丸となって歌い続け、今年、金賞という快挙で結実しました。

 頂点へと上り詰めるまでの1年間はどんな時間だったのか。Nコンに向けてどう歩んできたのか。そして今、どう感じているのか……。専大松戸合唱部3年生の部長・ 髙野日和さん、永田彩華さん、芦原光志朗さん、そして顧問を務める松井理恵先生に聞きました。

 

◆緻密なトレーニングと楽しい表現時間

 顧問の松井先生は、課題曲「惑星そぞろ」の難しさのひとつに、「テンポ」を挙げます。このテンポを身体に染み込ませるべく、専大松戸合唱部では反復トレーニングを実践してきました。

 

松井先生:「惑星そぞろ」は、120BPM(1分間あたりの拍数)から112BPM、108BPMと、微妙にテンポが変化していく難しさがあります。この難しさを克服するために、テンポどりを徹底し、どの学校よりもぴたりと合ったテンポで歌えるチームになりました。このテンポどりのトレーニングは、大会直前までとことん続けました。

 こうしたテンポを身体に染み込ませる練習の一方で、例えば、歌詞にある「アイスやラムネを好きな人にあげる」といったシーンを実際に2人1組で実演し、「きゃーっ!」と照れたり笑いあったりしながら、楽しくストーリーを体感し、自分達が表現する世界観を深めていきました。

専修大学松戸高等学校 合唱部顧問: 松井理恵 先生

 

◆自発的な探究心と全体確認のサイクル

 こうした松井先生が描く独自の歌声トレーニングと併走していたのが、生徒たちの自発的な探究心です。部長を務める髙野さんは、「今の専大松戸合唱部に足りないチカラ」、「課題を乗り越えるための練習方法」をチーム皆で話し合いながら見出したトレーニングについて、こう話します。

 

髙野さん:一人ひとりに弱点や伸びしろがあり、それを克服・伸ばしていくために、1対1で歌い合いながらお互いに指摘し合い、自分自身と向き合って成長していきました。こうして自主練習で見つけた弱点を、松井先生と一緒にブラッシュアップしながら、自主練習と全体練習のサイクルを回していきました。

 

松井先生:私が不在の全体練習の時などは、生徒達だけで合唱の音を合わせて、録音したデータファイルをグループチャットで共有してもらい、私がチェックします。これを毎日チェック、練習、チェック、練習と繰り返しました。Nコンの会場(NHKホール)へ移動している電車の中でも皆でチェックしていましたね。

 

◆課題曲「惑星そぞろ」を歌い終え、手ごたえ充分

 そして迎えた本番当日。専大松戸合唱部は、全国の強豪10校の合唱を聴きつつ、これまでの努力を自信に変えてステージへ。「大丈夫、絶対に金賞が獲れるよ!」と明るくチームを引っ張ってきた部長の髙野さんに続くように、部員全員がとにかく全力を出し切ることだけを誓って、決勝のステージへと挑みます。

 

永田さん:歌唱前の待機中や歌い終えた後に他校の歌声を聴いたのですが、かなりレベルが高かったです。そんな中でも、歌い終えた後はやり切ったという気持ちが皆の中にあったと思います。

 

芦原さん:出場11校を改めて聴いてみましたが、課題曲「惑星そぞろ」は専大松戸が一番良かったと思いましたね。

 

松井先生:課題曲はもうひと頑張りが必要になる傾向があったので、この1年は課題曲の完成度を高めることに力を注ぎました。まさか、金賞を獲れるとは……。

 

◆一人ひとりの「自分」がある「日本一鳴らせる声」を目指して

松井先生:会場のNHKホールは、テレビ番組収録のためにつくられたため、生の声が響きにくい構造だと思っています。その厳しい環境下で歌声を響かせるためには、強い発声が求められる。専大松戸合唱部では、合唱の頂点を目指すチームとして、自主トレーニングで見つけた課題を松井先生のもとで克服・鍛錬し、さらに筋力づくりにも取り組み、基礎体力を高めながら全体の音圧やハーモニーをアップデートし、「日本一鳴らせる声」を追求しています。

 また、表現力も磨くべく、定期演奏会でミュージカルをやりました。合唱は揃えるのも必要ですけど、自発的な表現もあるとさらに楽しいものになると思います。皆で合わせるハーモニーなのですが、きちんと一人ひとりの「自分」がある……それが専大松戸の合唱じゃないかなとも思っています。

 

 その上で、松井先生の「戦略眼」で、部員一人ひとりのステージ立ち位置を決めていきます。その戦術は、舞台監督やミュージカル監督を連想させる緻密さとダイナミックさがあります。

こうした松井先生の詳細な戦術と生徒たちの努力が重なり合い、専大松戸合唱部の唯一無二のステージが形づくられているのです。

 

◆高校から合唱を始めた生徒も戦力に

 専修大学松戸中学校・高等学校は中高一貫校の強みもありますが、高校から専大松戸に入学し、合唱に目覚めてメキメキとチカラをつける生徒もいます。芦原さんもそのひとり。松井先生も認める努力者です。

 

芦原さん:私は中学校ではテニス部に所属しており、強豪チームでした。専大松戸に入学し「ここの合唱部が強い」と知って、合唱部の門を叩きました。全国大会に挑むなんて、入部時には思ってもみなかったです。今、こうして結果を残せて、強い専大松戸合唱部の一員として、戦力として、金賞を獲れた時はやっぱり嬉しかったですね

 高校から合唱を始めた芦原さんの姿は、実は松井先生自身の歩みにも重なります。松井先生も中高時代はソフトテニス部で、声楽を本格的に学び始めたのは大学から。だからこそ、途中から合唱に挑戦する生徒の成長を強く後押ししています。

 

◆やりたい音楽を一緒に創れている実感

 一方、専大松戸中学校から合唱部に所属し、高校でも活動を続けている髙野さんと永田さん。性格は対照的ながらも、互いを支え合いながら全国大会を目指してきました。

 

髙野さん:「皆のやりたい音楽が一緒で、それを形にできている」と感じていて、そこが他の学校にはない専大松戸の強みだと思います。
 それから、「後輩にかっこいい姿を見せたい」という想いは、3年生全員に共通していました。キツい練習もありますが、「皆で楽しく歌う時間を共有して、Nコン全国大会で金賞という結果がついてきたら、もう最高!」という気持ちで毎日練習してきました。

 

永田さん:専大松戸中学校から合唱部に所属していて、憧れていたかっこいい先輩たちに付いていくように高校でも合唱部に入りました。私は部長(髙野さん)と反対で、すぐ焦ってしまうところがあり、皆が的確なアドバイスをくれてカバーしてくれるのがすごく嬉しかったです。

「信頼できる仲間達と一緒に歌える、一緒に頂点を目指せる」という気持ちでステージに挑んで、これまで一緒に練習してきた皆の顔をちらっと見たら、泣きそうになりました。

 

髙野さん:うんうん。

 

永田さん:私は最前列に立つので、皆の声が後ろから聴こえてきます。「皆とここまで来れてよかったな」など、いろんな感情が湧き立って、金賞を獲れた時は本当に嬉しかったです。後輩達とも最高にいい時間を一緒に過ごせたなと思います。

 

◆“人に恵まれた部活”、後輩たちの歌声で感動したい

 楽譜を超える圧倒的でパワフルな歌声をハーモナイズしながらも、一人ひとり「自分」の歌声の集合体でオーディエンスを魅了させる専大松戸合唱部。3年生である3人は、今後も合唱を続けていくのでしょうか。

 

髙野さん:このメンバーでまた合唱はやりたいと思いますが、観て、感じて、喋って、という世界に進んでいきたいと考えています。中学校から高校まで合唱部で活動してきたので、卒業後は自分を育ててくれた専大松戸合唱部を部員としてではなく、“6年ぶり”に観客として観てみたいです。そして、後輩達の歌声で感動したいです。

 

永田さん:ここで得たものは高校生としてひとつの思い出として心に刻み、先輩方がいる松戸市の合唱団などでも歌ってみたいと思っています。

 

芦原さん:なにかを表現することの楽しさをこの合唱部で体感したので、形が変わっても他の人と力を合わせて目標に向けて走っていくという時間は絶やさずにいたいです。

 

 そして最後は、部長として全国一の合唱部へと引っ張ってきた髙野さんが、専大松戸合唱部の3年間を、こう振り返ります。

                                          
髙野さん:本当に“人に恵まれた部活”でした。生徒一人ひとりの個性や特徴を理解しコミュニケーションをとってくださる松井先生からは、合唱の技術だけではなく「人との向き合い方」を学びました。また、優しい先輩方と出会えたことで自分も優しくなれました。そして、合唱部で出会った仲間達と向き合うことで、「明るい部長になりたい」という“合唱部の部長としてなりたい自分”を見つけることができました。

 この日、3人は、合唱部の仲間と共に同校体育館で行われたNコン金賞受賞の祝勝会の中で、全校生徒に向けて「全国一の歌声」を披露しました。生徒や教員・関係者も、歌声に耳を傾け、温かい拍手が会場に響き渡りました。

 松戸市は、音楽・芸術・表現といった文化の面でも「輝きを放つまち」であることを体感できた1日でした。

校内で開催された祝勝会の様子

インタビューを受けてくれた髙野さん、永田さん、芦原さん

 

◆松戸市のイベントや音楽祭でその歌声を体感!

 専大松戸合唱部の歌声は、千葉県内で定期演奏会や文化祭、松戸市の音楽祭などでも聴くことができます。開催スケジュールなどをチェックの上、ぜひ生音で、その圧倒的パフォーマンスを体感してみてください。

 同校の関連情報として、専修大学松戸中学校が、10月26日(日)に開催された第78回全日本合唱コンクール全国大会で、初出場にして金賞を受賞しました。ますます目が離せない専大松戸に今後も注目です。

ガクイチNEWS

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦! “唐津ミツバチプロジェクト”を発足した生徒にインタビュー!

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦...

左から:佐賀県立唐津南高等学校 食品流通科 奈切蓮華さん(3年)、野﨑宙奈さん(3年)   故郷を未来に残すために、自然を活かした魅力を創出! 佐賀県立唐津南高等学校と相知町横枕地区の住民が協力して活動している“唐津ミツバチプロジェクト”。プロジェクトの立ち上げメンバーでもある唐津南高校3年生の奈切さんと野﨑さんは、ニホンミツバチの養蜂をはじめ、横枕地区の花植えや外国人向けの農業体験ツアーなど、横枕地区の自然を活かした魅力作りに取り組んでいます。今回は養蜂に青春を捧げる、奈切さんと野﨑さんに話を聞きました。 —唐津ミツバチプロジェクトの活動内容を教えてください。 奈切:唐津ミツバチプロジェクトでは、佐賀県相知町の横枕地区でニホンミツバチの養蜂を行っています。巣箱の製作や清掃など養蜂に関することはもちろんですが、それ以外にもひまわりの種や花を植えたりなど、横枕地区の自然を活かした地域を盛り上げる活動もしています。また、昨年度は自分たちで採蜜したハチミツを使った和菓子教室を開催しました。横枕地区は、環境省の『自然共生サイト』に認定されている区域なんです。『自然共生サイト』の情報を見て来訪される外国人の方向けに、観光と農業を組み合わせたツアーなども行っています。 ▲地域住民の方たちと巣箱を設置している様子。 ▲巣箱清掃の様子。   —唐津ミツバチプロジェクト発足の経緯を教えてください。 奈切:相知町の横枕地区は、山に囲まれ、厳木川(きゅうらぎがわ)という綺麗な川が流れている自然が豊かなところです。しかし住んでいる方の多くは70歳を超えており、若い人が少なくて。10年後、20年後には横枕地区自体がなくなってしまうのではないかと思い、横枕地区を未来に残すためには新しい魅力を作ることが大事だと考えました。そこでまずは佐賀県で養蜂を行っている方が少ないというところに着目して。養蜂であれば花や植物がたくさんある地域の特徴を活かすこともできると思い、2023年にプロジェクトを発足しました。   —初めて養蜂に挑戦した感想を教えてください。 奈切:養蜂となると至近距離で蜂と接しなければいけないため、最初は怖かったです。一度間違えて巣箱を開けてしまい、巣箱から大量に蜂が出てきたことがあって。刺されるのではないかと覚悟しましたね(笑)。でも今は楽しいです! この活動を始めていろいろな方と関わることが増え、「こんな活動をしていたんだ、すごい」と言ってくれる方もいて、魅力を伝えられてよかったなと思います。 野﨑:私も最初は怖かったのですが、活動をしていくうちに“私たちがやらなきゃ”と思うようになって。横枕地区は高齢の方が多いので、私たちが先陣を切って魅力を発信していこうという責任感が生まれました。   —昨年9月に初めて採蜜を行ったそうですが、その時の感想を教えてください。...

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクが 高校生と一緒にふるさと納税返礼品を開発!

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラス...

  高校生の若い視点や発想は、地域の魅力を再発見する可能性を秘めている     “自立した持続可能な地域を作る”というビジョンを掲げる株式会社トラストバンクは、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」事業をはじめ、地域外から地域内にお金を循環させる事業、地域内でお金を循環させる事業など、ビジョンに基づいたさまざまな事業を展開しています。2024年8月には高校や大学などの教育現場と民間企業が協力する産学連携の取り組みの一環として、高校生と一緒に商品開発を行う新しいプログラムを開始! このプログラムは、高校生が主体的に地域の特産品や商品開発に関わることで、地元愛や将来への関心・意欲を高めることを目指し、地域の課題解決やキャリア形成の機会づくりとして企画されました。  プログラムの第一回には、岩手県立西和賀高等学校の3年生の生徒たちが参加! 西和賀町の食や特産品・工芸などそれぞれが興味のあるものをピックアップし、新しい商品アイデアや情報発信の方法などの企画立案をしました。企画をまとめる過程では、町内事業者をはじめとする地域の人たちと関わり合いながら、内容をブラッシュアップ。企画発表会にて、選ばれたアイデアは、事業者と協働し商品化を目指します。提案のうち、西和賀町で昔から受け継がれてきたビスケットに衣をつけて揚げた郷土食「ビスケットの天ぷら」の商品化に取り組むことに。最新の冷凍技術を使ってできたてのおいしさを再現、全国にお届けできる商品として秋の発売を目標に取り組んでいます。商品化が決定した際には、「ふるさとチョイス」の西和賀町ふるさと納税返礼品として取り扱う他、ECサイト「めいぶつチョイス」で販売予定となっています。  また今年度はすでに、島根県立浜田高等学校と、北海道導津高等学校の2校で商品開発プログラムを実施。トラストバンクの地域創生エバンジェリストの伊藤健作さんは、「未来を担う高校生と一緒に商品開発に取り組むことは、トラストバンクとしても深い意義を感じている。高校生たち若い世代の視点や発想は、地域の魅力を再発見したり、私たちでは出せなかったアイデアを出す可能性を秘めている。高校生が主体的に地域に関わり、課題や魅力を見つけ出す経験を通して、将来的に地域を支える人材へ成長してもらえることを期待している」と語ります。トラストバンクでは今後も、全国の高校生と一緒に商品開発に取り組んでいく予定です。    ▲西和賀町の郷土食『ビスケットの天ぷら』   ▲実際に自分たちでビスケットの天ぷらを揚げている様子   ▲最終発表会でのプレゼンテーションの様子   ▲商品化に向けて、町内事業者の方と試作している様子     \地域創生エバンジェリスト・伊藤健作さんからメッセージ/...

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