JUMP for The Earth PROJECT 活動第二弾実施報告 髙梨沙羅 × 藤女子高等学校 ワークショップ 札幌で髙梨沙羅と女子高生が環境について意見交換
2023年10月19日(木)|髙梨沙羅と123名の生徒たちが気候変動を考える
スキージャンプ髙梨沙羅が発起人となり、雪山の自然環境を守りスノースポーツを次世代に残していくために今年
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JUMP for The Earth PROJECT 活動第二弾「髙梨沙羅 × 藤女子高等学校 ワークショップ」の様子
当日は、まず髙梨沙羅と、藤女子高等学校OGでファシリテーターを務めた齊藤依那さん、札幌市環境局の佐竹輝洋さんによる「スポーツと環境」についてのトークセッションが行われました。髙梨沙羅がJUMP for The Earth PROJECTに対する想いを語ったり、世界各地で感じている気候変動への危機感などを語りました。また、藤女子高校の生徒から髙梨沙羅への質問を受け付けました。Q「ジャンプの着地は足が痛くない?」A「人工雪は足に響くことがある」、Q「日常生活で気候変動を防ぐために心がけていることは?」A「マイバッグを持ち歩く、食べ物は量り売り、可能な範囲は自転車で移動」、Q「スキージャンプのほかに興味のあるスポーツは?」A「スノーボードやスケートボードを楽しんだり、陸上を見たりしている」といったやり取りが交わされました。髙梨沙羅から藤女子高校の生徒への逆質問として「何があったらジャンプ台に行きたくなる?」という問いかけに対しては、生徒からは「夜景が綺麗なので夜に行ってみたい」「札幌市の中心で競技が行われたら」などの声があがりました。加えて「ジャンプ台や競技場に環境に配慮したものを置くとしたら?」という問いには「捨てるのが楽しくなるごみ箱」などのアイデアが出されました。さらに、札幌市環境局の佐竹輝洋さんから気候変動の現状についてお話しいただいたり、藤女子高校の生徒からBlue Earth Projectの活動を紹介していただきました。
続いて、「スポーツイベントでできる、環境問題解決のためのアクション」をテーマに、藤女子高校の1年生123名が意見を交わすワークショップを実施しました。
班ごとに髙梨沙羅も交えて話し合い、「グッズ類やごはんを完全予約制にする」「大会で販売される服のグッズをリバーシブルにしたりレンタルにして、服の無駄をなくす」「会場にマイボトルバーを設置する」「観戦グッズを貸し出したり再利用」「会場への交通手段をバイオ燃料の乗り物に」「工夫したごみ箱を設置」「スポーツ用品の再利用」「プラスチック容器を減らす」「太陽光発電を利用」「ユニフォームになるエコバッグを開発」「先導車等の燃料を次世代エネルギーに」「ごみを分別してリサイクル」「マイボトルやマイ食器の使用」「暖房の節約」「チケットやパンフレットのデジタル化」「会場へは公共交通機関を利用」「会場でフリーマーケットを開催」といった意見があがりました。さまざまなアイデアに髙梨沙羅も「すぐにでも取り入れてほしい案がたくさんあった!」と感激していました。
最後に生徒の「自分が日常的にできること」については、「服をリメイク」「プラスチックバッグに頼りすぎない」「運動も兼ねて一駅分歩く」といった決意が表明されました。
<髙梨沙羅 × 藤女子高等学校 ワークショップ概要>
■日時:2023年10月19日(木) 9:00-11:20
■会場:藤女子高等学校(北海道札幌市北区)
■参加者:ファシリテーター 齊藤 依那さん(藤女子高等学校OG)、パネリスト 髙梨 沙羅、佐竹 輝洋さん(札幌市環境局 環境都市推進部 環境政策課 環境政策担当係長)、ワークショップ参加者 藤女子高等学校1年生 123名
■内容:
・JUMP for The Earth PROJECT/藤女子高等学校Blue Earth Projectの紹介
・気候変動の現状といま身近にできることについてディスカッション
・ワークショップ「テーマ:スポーツイベントでできること」(FISジャンプW杯女子2023札幌大会でのコラボ、実施コンテンツ)など
■協賛:株式会社クラレ/アルコインターナショナル株式会社/メルセデス・ベンツ日本株式会社/北海道ガス株式会社
■後援:札幌市環境局
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髙梨沙羅コメント(ワークショップの感想)
藤女子高校の生徒さんたちはみんないい子たちばかりで、いただいたアイデアは次のW杯に向けて実現できるようにしていきたいです。「タンブラー持参」「ウエアや応援グッズのレンタル」といった案がたくさん出てきたので、このあたりは少しでも実施していきたいです。ゆくゆくは大会運営の電力を太陽光でまかなったり、駅から会場までのシャトルバスをバイオ燃料のものにできたらいいと思います。スキージャンプを一般の人に見てもらえる案についても高校生たちの意見を聞けました。きっかけとして小さいジャンプ台を市内中心部に作るなどの普及活動をぜひしていきたいと思いました。 FISジャンプW杯女子2023札幌大会では、今回出たアイデアをひとつでも多く実施するのが目標です。
髙梨 沙羅 ~Takanashi Sara~
小学2年生からジャンプを始め、2011年2月のコンチネンタルカップにて国際スキー連盟公認国際ジャンプ大会での女子選手史上最年少優勝を果たす。その後、FISワールドカップにおける4度の総合優勝などを経て、18年平昌冬季五輪では銅メダルを獲得。FISワールドカップでは男女を通じて歴代最多の63勝、また男女歴代最多115回目の表彰台に立つ偉業を成し遂げた。
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JUMP for The Earth PROJECTの背景と狙い
気候変動がこのまま進むと、温暖化を原因とした雪不足により、スキージャンプを含めウィンタースポーツを楽しめる場所は将来的にはごくわずかになってしまう可能性があります。スキージャンプやウインタースポーツの楽しさを多くの人に知ってもらい、次世代に引き継いでいくために、日本のスキージャンプ界を牽引してきた髙梨沙羅を中心として、 JUMP for The Earth PROJECTが立ち上がりました。
JUMP for The Earth PROJECTでは、「自然とふれあう」「自然からまなぶ」「自然をまもる」を行動指針として、様々な活動を展開してまいります。例えば、気候変動の現在地について学ぶ動画コンテンツの発信や、雪山を守るアクション/イベント開催なども実施していく予定です。
公式サイト:https://jump-for-the-earth.com
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Blue Earth Projectについて
神戸市の松蔭高校で生まれた、「女子高生が社会を変える!」をモットーに環境問題解決に向けたアクションを考え、社会に発信していく活動。
北海道から沖縄まで全17校、これまでに約2,000人の女子高生が参加。