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<こども家庭庁 こどもの自殺対策推進事業>“心のSOS”に気づいたときの対応を考える高校生向けワークショップを札幌市内3校で開催

2026.02.19
<こども家庭庁 こどもの自殺対策推進事業>“心のSOS”に気づいたときの対応を考える高校生向けワークショップを札幌市内3校で開催

こども家庭庁は、「令和7年度こどもの自殺対策の効果的な推進に係る業務一式」(受託者:みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)の一環として、高校生を対象にしたワークショップを札幌市内の3校で開催いたしました。今回の取組は、道内初の試みです。

 

■実施概要

本ワークショップは、こどもが直面する深刻な悩みについて知り、悩みを持つ友人に気づいた際にどのような対応ができるかを考えることや、こども自身が直面しうる悩みへの対処法について理解を深めてもらうことを目的に、札幌市内の高校生を対象に実施したものです。


ワークショップでは、NPO法人Light Ring.及びNPO法人第3の家族が講師となり、同民間団体らと共同企画したカードゲームを活用したグループワークを通じて、悩みを持つ友人に寄り添う方法を考え、グループ内での振り返りを通じてさらに理解を深めました。また、ワークショップの内容に関連して、こどもが不安な気持ちを持ったときに、味方になってくれる大人(学校の先生や地域の相談窓口など)を紹介した「味方になってくれる大人リスト」を配布しました。このリストには、こどもが相談することが難しい場合も想定して、簡単なセルフケアの方法等も盛り込み、当日は講師から生徒に向けて紹介しました。


本事業の実施に当たっては、「令和7年度こどもの自殺対策の効果的な推進に係る業務一式 有識者検討会」を立ち上げ、同会の委員とアドバイザーとともに、事業の方針・内容について協議を行いました。
こども家庭庁では、今回のワークショップに加え、2月23日(月・祝)にこどもの自殺対策に関心の高い大人を対象とした講演会を札幌市内で開催する予定としており、社会全体で「こどもの自殺対策」に取り組む必要性を広く伝えていくこととしています。

 

■実施の背景

令和7年の小中高生の自殺者数(暫定値)は532人と過去最多となり、喫緊の課題となっています。また、直近(令和6年)の高校生の自殺の原因・要因としては、進路や学業不振などの学校問題も多くなっています。

札幌市は、19歳以下の自殺死亡者数・自殺死亡率が政令指定都市の中でも比較的高い水準にあります。この状況を受け、札幌市では「さっぽろ子どもの自殺危機対応チーム事業」を開始するなど、こどもの自殺対策に積極的に取り組んでいます。こうした地域の課題と、これまでの自殺予防教育の実績を踏まえ、本事業の実施地域として札幌市を選定しました。

 

■ワークショップの様子

ワークショップの冒頭、NPO法人Light Ring.代表理事の石井綾華氏が、生徒たちに「身近な友人が悩んでいるときに、あなたならどんなサポートをしようと考えますか」と問いかけました。石井氏は「人によって求めるサポートは異なり、同じ人でも悩みの内容よって求めるサポートも変わります。だからこそ、まずはその人の思いに寄り添うことが大切です。」と語りかけ、「必要に応じて大人や専門機関につなぐということも大切なサポートです。」と続けます。

また、NPO法人第3の家族理事長の奥村春香氏は、「味方になってくれる大人リスト」を生徒たちに紹介する中で、「みなさんの周りには味方になる大人がいます。相談の仕方に正解はないので、身近な大人だけでなく匿名窓口も含めて知っておくことが安心につながります。また、うまく相談できない時はまずはセルフケアという方法もあります。」と話しました。

(講義を行う石井さん)

(「味方になってくれる大人リスト」を説明する奥村さん)

 

ワークショップの後半には、カードゲームを活用したグループワークを行いました。
ゲームは悩みを相談する「悩み役」、悩み役から相談された「サポーター役」に分かれて行い、その様子を「観察役」の生徒が見守ります。
最初に、悩み役の生徒が「テストの成績が落ちてしまった」、「部活動がうまくいかない」といった架空の悩みが書かれたカードと、「他のことが手につかない」「なかなか夜眠れない」といった状態が書かれたカードから1枚ずつカードを選び、サポーター役に相談します。

(生徒がカードを選ぶ様子)

 

その後、悩み役はサポーター役にしてほしいこと、サポーター役は悩み役にしてあげたいことを、「遊びに誘う」「話を聞く」などの12種類の対応策が書かれたカードから選んでいきます。このとき、サポーター役は、普段の悩み役のキャラクターを想像しながら、サポート内容を選ぶことがポイントです。

お互いがカードを選び終えたら、カードを順番に発表し、選んだ理由をお互いに伝えます。
生徒らは、グループ内での意見交換を通じて、友人が直面している悩み、その時の気持ちを想像し、寄り添うことや対話を行うことの重要性について理解を深めました。


参加した生徒の感想

  • 「相手がどんな人なのかを考えてから、どういうサポートをすればよいか考えると、相手が望むサポートと同じになることが多かった」

  •  「相談することに前向きな気持ちになった」

  • 「実際にある窓口などについて教えてくれて、他の人もこんな悩みがあるんだ、自分だけ過剰に思っているわけではないんだと思った」

  • 「全部が全部、自分達で解決すべきというわけではなく、第三者に相談することも大切ということがわかった」

 

<実施概要>

開催日時:

1校目   令和7年12月2日(火) 北海道札幌厚別高等学校(札幌市厚別区厚別町山本750-15)

2校目   令和8年1月28日(水) 北海道札幌北高等学校〔定時制課程〕(札幌市北区北25条西11)

3校目   令和8年1月29日(木)東海大学付属札幌高等学校(札幌市南区南沢5条1丁目1-1)

 

プログラム:

・深刻な悩みを持つ友人に気づいた際のコミュニケーション方法等に関する講義

・こどもたちの周囲で味方になる大人との対談(1校目でのみ実施)

・「味方になってくれる大人リスト」の配布・説明

・深刻な悩みを持つ友人への対応を考えるカードゲーム(グループワーク)

・まとめ

 

■講師紹介およびコメント

講師 石井綾華氏(NPO法人Light Ring. 代表理事)

友だちのサポートは、日常の声かけや気にかけること、気分転換に誘うことなど、小さなことでも力になります。人によって必要なサポートは異なるため、その人に合った関わり方を見つけて、無理せず自分のペースでつながっていくことが大切です。そして、必要に応じて大人や専門家につなぐことや自分自身のケアも忘れず大切にしていきましょう。

<略歴>

精神保健福祉士。平成24年にNPO法人化。NHK総合「日曜討論」等のメディア出演多数。こども家庭庁「令和7年度こどもの自殺対策の効果的な推進に係る業務一式」検討委員などを歴任。日本質的心理学会「国際フロンティア奨励賞」を受賞。10~20代を中心としたゲートキーパーの養成および支援を全国で唯一実施。行政との連携を通じ、こども・若者の自殺予防の最前線で尽力している。

 

講師 奥村春香氏(認定NPO法人第3の家族 理事長)

高校時代の自分は誰にも相談できず後悔した経験があります。高校生のみなさんに、味方になってくれる大人の存在や、その相談の仕方に正解はないことを伝えました。悩みがあっても、うまく相談できない時はまずはセルフケアをするのも良いと思います。小さな一歩を一緒に探ることができればと思います。

<略歴>

弟の自死をきっかけに活動を始める。LINE株式会社Product Designerを経て、学生時代から続けていた第3の家族を令和5年にNPO法人化。Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023。グッドデザイン・ニューホープ賞最優秀賞、法政大学理系同窓会成績優秀者など数々の受賞歴をもつ。こども家庭庁「令和7年度こどもの自殺対策の効果的な推進に係る業務一式」検討委員などを歴任。

 

■有識者検討会委員(敬称略・五十音順)

石井綾華(NPO法人LightRing.代表理事)

伊藤次郎(NPO法人OVA代表理事)

奥村春香(認定NPO法人第3の家族理事長)

後藤怜亜(日本放送協会 大阪放送局 ディレクター)

鈴木洋平(NPO法人ライフリンク 情報デザイングループ長)

谷本卓哉((株)大広 未来共創本部未来共創局 オープンイノベーションセンター プロデューサー)

山寺香(厚生労働大臣指定法人・一般社団法人いのち支える自殺対策推進センター広報官)

 

■アドバイザー

特定非営利活動法人あなたのいばしょ

 

ガクイチNEWS

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦! “唐津ミツバチプロジェクト”を発足した生徒にインタビュー!

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