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全国27名の高校生による越境型探究が始動――学校横断型の部活動につながる「TOKYO越境CAMP」を開催

2026.09.03
全国27名の高校生による越境型探究が始動――学校横断型の部活動につながる「TOKYO越境CAMP」を開催

8つの学校横断型の部活動で約10週間の実践へ。文部科学省「N-E.X.T.ハイスクール構想」の「地理的アクセス・多様な学びの確保」にも通じる学習機会を創出

特定非営利活動法人Leap for(所在地:東京都港区、代表理事:船橋力)と一般社団法人ウィルドア(所在地:神奈川県川崎市、共同代表理事:竹田和広・武口翔吾)は、2026年8月24日(月)から26日(水)まで、全国の高校生を対象とした越境型探究プログラム「TOKYO越境CAMP―Find Your New World―」の2泊3日の合宿を東京都内で開催しました。

 

全国から参加した高校生27名は、生成AI、社会起業、政策提言、エネルギー、スポーツ科学、まちデザイン、言語・文化、アフリカの8つのテーマに分かれて活動。学校・地域・学年の異なる仲間や、各分野で活動する実践者との対話を通して、自分の「好き」「気になる」「違和感」を、自分なりの探究テーマへと深めました。

 

2日目には、自分の関心や原体験を振り返りながら、成果発表まで取り組むプロジェクトの原型をつくりました。最終日には、その内容を一人ずつ発表した後、活動テーマごとにセンパイ顧問と対面。専門的な視点や助言を得ながら問いを深め、合宿後72時間以内に取り組む最初の一歩を具体化しました。

 

合宿で生まれた問いとつながりは、オンラインを中心とした「越境部活動」へ引き継がれます。「越境部活動」は、複数の学校・地域の高校生がオンラインと対面を組み合わせて継続的に学び合う、学校横断型の部活動です。参加者は全国の仲間やセンパイ顧問の伴走を受けながら、調査、インタビュー、フィールドワーク、企画、発信などに取り組み、2026年11月1日の成果発表会「越境祭」に向けて、それぞれのプロジェクトを育てていきます。

※センパイ顧問は全員、文部科学省が官民協働で展開する「トビタテ!留学JAPAN」日本代表プログラムの留学経験者です。

 

学びの選択肢を、所属する学校や住んでいる地域だけで決めない

高等学校では「総合的な探究の時間」が必修となり、生徒が実社会や実生活と自己との関わりから問いを見いだし、自ら課題を設定して探究する学びが重視されています。

一方、生徒の興味・関心は、AI、国際協力、エネルギー、起業、まちづくりなど多岐にわたります。すべてのテーマについて、学校内だけで専門家、実践の場、同じ関心を持つ仲間との接点を用意することは容易ではありません。

特に、次のような高校生にとっては、関心を実際の探究活動へ移す機会が限られる場合があります。

  • 興味のある分野の部活動が学校にない

  • 同じテーマを探究する仲間が身近にいない

  • 専門家やロールモデルと出会う機会が少ない

  • やりたいことはあるが、何から始めればよいか分からない

  • 地域や学校の枠を越えて学んでみたい

また、文部科学省が2040年を見据えて進める「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」では、類型3として「地理的アクセス・多様な学びの確保」が示されています。学校の枠を超えて多様な人々と協働し、社会の課題を主体的に探究・解決する力を育むとともに、小規模校や離島・過疎地域を含む多様な学習環境において、柔軟で質の高い学びを実現することが掲げられています。

越境部活動は、こうした高校生が、所属する学校や居住地域を越えて仲間や実践者とつながり、自分の関心を社会に開いていくための越境型探究プログラムです。学校教育を代替するのではなく、学校での学びを土台に、校外の人・地域・専門分野と接続することで、生徒一人ひとりの探究の選択肢を広げます。

 

◼︎参考:文部科学省「N-E.X.T.ハイスクール」
https://www.mext.go.jp/nexthighschool/

 

「越境型探究」とは

本プログラムにおける「越境」とは、単に東京へ移動することではありません。いつもの学校、地域、人間関係、役割や考え方から一歩外へ出て、自分とは異なる背景や価値観を持つ人と出会うことを意味します。

越境部活動では、自分の「好き」「気になる」「違和感」を出発点に、異なる地域や学校の仲間、各分野の実践者との対話を通して問いを育て、小さな行動へ移すプロセスを「越境型探究」と位置付けています。

 

2泊3日で、関係づくりからプロジェクトの一歩まで

今回の合宿では、プロジェクトの完成を急ぐのではなく、参加者が安心して自分の考えを表現し、仲間や大人に助けを求めながら、一歩を踏み出せる状態をつくることを重視しました。

 

1日目:学校や地域を越えた仲間と出会う

初日は、安心して3日間を過ごすための場の約束を共有した後、即興演劇「インプロ」のワークショップを実施しました。

台本や決められた正解がない状況で、相手のアイデアを受け入れ、反応しながら一緒に場をつくる体験を通して、初対面の参加者同士の緊張をほぐしていきました。

続く「自己紹介マンダラ」では、名前や学校だけではなく、自分の好きなこと、大切にしていること、得意だと感じること、誰かに貢献できることなどを共有しました。学校や地域、学年の異なる参加者が、互いの背景や価値観を知る時間となりました。

 

夜には、テーマを選びながら少人数で対話する「語りナイト」を実施。一つの正解を出すことを目的とせず、それぞれの経験や考えを持ち寄りました。プログラム終了後も参加者同士の会話は続き、日中のワークだけでなく、こうした何気ない時間からも新しいつながりが生まれました。

 

2日目:「好き」と「違和感」から、自分の問いをつくる

2日目は、自分の内側にある関心を掘り下げ、成果発表まで取り組むプロジェクトの原型をつくりました。

まず、自分が時間を忘れて取り組めることや、なぜか気になってしまうことを振り返る「偏愛ワーク」を実施しました。「社会的に評価されそうか」「将来役に立ちそうか」を基準にするのではなく、自分の心が実際に動いた経験に目を向けます。仲間との対話を通して、その関心の背景にある価値観や原体験を掘り下げました。

 

その後、会場周辺を歩きながら街や人の行動を観察する「Sense Safari」を行いました。自分自身の視点だけでなく、小学生、子育て中の保護者、高齢者、観光客、商店主など、異なる立場から街を見ることで、同じ場所でも立場によって見える課題や可能性が異なることを体験しました。

午後には「Project Seed Canvas」を使い、自分の関心が生まれた背景、実現したい未来、試してみたいこと、現時点で分からないこと、仲間や大人に助けてほしいことなどを整理しました。さらに、仲間やスタッフとの壁打ちを重ねながら、プロジェクトを具体化。完成度の高い計画をつくることよりも、「まだ分からないこと」を明らかにし、次の行動につなげることを重視しました。「まず一人に話を聞く」「現地へ行って観察する」「アンケートの質問をつくる」「調べたことを発信する」など、合宿後72時間以内に取り組む小さな一歩まで具体化しました。

 

3日目:問いを共有し、センパイ顧問と次の行動を考える

最終日は、2日目に整理した自分の探究テーマとプロジェクトの原型を、一人ずつ発表しました。

発表で重視したのは、完成された計画を上手に伝えることではありません。自分が何に関心を持っているのか、これから何を試したいのか、どのようなことに困っているのかを伝え、周囲に助けを求められることを大切にしました。

 

その後は、活動テーマごとに分かれ、合宿後の活動に伴走する「センパイ顧問」と対面で活動しました。

参加者は、センパイ顧問との対話や、テーマごとに用意された講義、実験、事例紹介などを通して、専門的な知識や新たな視点に触れました。また、自分の問いをさらに深めるために、誰に話を聞くか、何を調べるか、どのような実験や活動から始めるかを、仲間やセンパイ顧問と一緒に考えました。

参加者からは、「これから部活動で取り組むことが鮮明になった」「専門的な話を直接聞くことで、知らなかった可能性に気づいた」「同じテーマに関心を持つ仲間と出会えたことが心強かった」といった声が寄せられました。

最後には3日間を振り返り、一人ひとりが感じたことや、これから踏み出したい一歩を共有しました。ここで生まれた問いとつながりは、合宿後の「越境部活動」へと引き継がれます。

 

参加者の声から見えた、「ここにいてよい」と思える時間

3日間を終えた参加者からは、プログラムの内容だけでなく、仲間や大人が自分の話を否定せずに聞いてくれたことや、まだ言葉になっていない思いを受け止めてもらえたことが、印象に残ったという声が寄せられました。

「まだ言葉にもまとめられていなかった、自分の頭の中のふわふわした考えを、優しく受け止めてもらえた瞬間に、『ここにいてよい』と感じました」

「みんなどんな話でもしっかり最後まで聞き、否定せずに意見をくれたので、本当に居心地がよかったです」

「自分が何をしたいのかを考え、自分の言葉で表し、スタッフや仲間から意見をもらったことで、これまでぼんやりしていたものが少しずつ見えてきました」

「全国から集まった仲間と、学校や家では打ち明けられないようなことも、本音で話すことができました。関わる人が、自分のやりたいことを全力で応援してくれる場所でした」

参加者が印象に残った時間として挙げたのは、語りナイト、仲間やセンパイ顧問との壁打ち、フィールドワーク、プレゼンテーションの準備などです。一方で、宿泊先で交わした会話、移動中の何気ないやりとり、プログラム終了後も続いた話し合いなど、予定されたプログラム以外の時間を挙げる声も多くありました。

地域も学校も関心分野も異なる高校生たちが、互いの話を聞き、自分とは異なる考え方をおもしろがり、まだ言葉になっていない思いを一緒に考える。そうした関係性そのものが、一人ひとりの探究を支える土台となりました。

※参加者アンケートの自由記述から一部を抜粋し、本人の意図を変えない範囲で表記を整えています。

 

8つの「越境部活動」で、約3か月間の実践へ

参加者は合宿後、8つのテーマに分かれて、オンラインを中心とした探究活動を継続します。

活動テーマ

  • 生成AI

  • 社会起業

  • 政策提言

  • エネルギー

  • スポーツ科学

  • まちデザイン

  • 言語・文化

  • アフリカ

各部活動には、その分野で活動する「センパイ顧問」が伴走します。センパイ顧問は一方的に答えを教えるのではなく、問いを深めるための視点や人とのつながりを提供します。参加者は、自分が暮らす地域や日常生活も探究のフィールドとして、調査、インタビュー、フィールドワーク、企画、制作、情報発信などに取り組みます。

 

2026年11月1日には、探究の成果だけでなく、途中で生まれた迷い、失敗、テーマの変化なども含めて共有する「越境祭」を開催する予定です。

 

目指すのは、成果物の完成ではなく、探究を続ける力

越境部活動が目指すのは、短期間で見栄えのよい成果物を完成させることだけではありません。想定どおりに進まない経験や、活動の途中で生まれた迷いも、次の問いを見つけるための材料として振り返ります。活動を通して、自分の関心を言葉にし、異なる価値観を持つ人と対話しながら、小さく試し、助けを求め、次の行動を考える力を育むことを目指します。

 

N-E.X.T.ハイスクール構想の方向性も踏まえ、「学校横断型の部活動」を共につくる自治体・学校等を募集

Leap forとウィルドアは、越境部活動を一度限りの学校外イベントではなく、学校での学びと社会をつなぐ継続的な探究機会として展開します。複数の学校・地域の高校生をオンラインでつなぎ、生徒の興味・関心に応じた学びを提供する「学校横断型の部活動」として、学校、教育委員会、自治体、大学、企業、研究者、実践者、地域団体との連携を募集します。この取り組みは、文部科学省の「N-E.X.T.ハイスクール構想」の類型3「地理的アクセス・多様な学びの確保」が示す方向性とも重なります。

 

主な連携イメージ

  • 学校・教育委員会:「総合的な探究の時間」と学校外プログラムとの接続

  • 自治体:複数校をつなぐ学校横断型プログラムの共同開発

  • 大学・研究者:専門知や研究フィールドの提供、高校生への伴走

  • 企業:社員の専門性を生かした伴走、インタビューや実証機会の提供

  • 地域団体:フィールドワークや地域での実践機会の提供

本プログラムで得た経験やつながりを、参加者が自分の学校や地域へ持ち帰り、周囲の生徒にも新しい挑戦が広がる状態を目指します。

 

開催概要

プログラム名
TOKYO越境CAMP―Find Your New World―(越境部活動 第4期)

開催期間
2026年8月24日(月)~11月1日(日)
※オンラインを中心とした越境部活動は10月31日(土)まで

越境合宿
2026年8月24日(月)~26日(水)・2泊3日

研修会場
JICA地球ひろば(東京都新宿区)

宿泊場所
東京セントラルユースホステル(東京都新宿区)

対象
高校1年生~高校3年生

合宿参加者
全国の高校生27名

活動分野
生成AI、社会起業、政策提言、エネルギー、スポーツ科学、まちデザイン、世界文化・言語、アフリカの8分野

合宿後の活動
オンラインを中心とした越境部活動

成果発表
2026年11月1日「越境祭」(オンライン、開催予定)

主催
特定非営利活動法人Leap for
一般社団法人ウィルドア

助成

一般財団法人三菱みらい育成財団

共催
一般財団法人 地域・教育魅力化プラットフォーム

協賛

キュリー株式会社

公式サイト
https://ekkyobukatsu.com/

団体概要

特定非営利活動法人Leap for

所在地:東京都港区
代表理事:船橋力
公式サイト:https://leapfor.org/

 

一般社団法人ウィルドア

所在地:神奈川県川崎市
共同代表理事:竹田和広、武口翔吾
公式サイト:https://willdoor.org/

ガクイチNEWS

佐賀県立唐津南高等学校の生徒が佐賀県相知町で養蜂に挑戦! “唐津ミツバチプロジェクト”を発足した生徒にインタビュー!

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