噛むほどにうまい!山梨・吉田のうどん文化

山梨県富士吉田市で古くから親しまれている「吉田うどん」は、日本屈指の“硬いうどん”として知られています。
強いコシと太く噛みごたえのある麺、味噌と醤油をブレンドした濃いめのつゆ、そしてユニークなトッピングが特徴です。
吉田うどんの発祥は、富士山麓の冷涼な気候と、稲作に不向きな土地柄にあります。
昔からこの地域では小麦の栽培が盛んで、自家製のうどんを食卓に並べる文化が根づいていました。
硬くコシのある麺は、重労働に従事する農家の男性たちの空腹を満たすため、自然と進化したといわれています。
特筆すべきは、トッピングの独自性です。
キャベツや油揚げ、馬肉などが一般的で、なかでもキャベツはゆでて添えられることが多く、麺とつゆに甘みと食感のコントラストを加えます。
また、「すりだね」と呼ばれる唐辛子ベースの辛味調味料を自分の好みで加えるスタイルも特徴的。
店舗ごとにこの“すりだね”の味も違い、食べ歩きの楽しみを広げてくれます。
なお、吉田うどんは地元で「うどん」といえばこのスタイルを指すほど地域に根づいていますが、実は2009年に「吉田のうどん」として地域団体商標に登録されています。
これは、地域名と結びついた商品にブランドとしての保護を与える制度。
つまり、吉田うどんは“名前も味も公式に守られているご当地グルメ”なのです。
さらに、地元の有志が制作した「吉田のうどんマップ」では、市内の50軒以上のうどん店が紹介されており、観光客向けの食べ歩きガイドとしても人気。
地元住民が“いつも通っているうどん屋”を持っているというのも、吉田うどんならではの文化です。
富士山観光のついでに立ち寄るもよし、吉田うどんを目的に旅するもよし。
硬くて優しい山梨の味を、ぜひ一度その舌で確かめてみてはいかがでしょうか?
文:福招幸子
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