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【中高生400名アンケート調査】金融教育にシミュレーション体験を取り入れることで学習意欲が座学授業の2倍に!
グリーンモンスター株式会社 (東京都渋谷区)は、高校での金融教育開始から2年目を迎え、全国の中学生・高校生400名を対象に、「金融教育授業に関するアンケート調査」を実施しました。 【調査背景】入学式や始業式が終わり、いよいよ本格的に授業が始まります。金融教育は、昨年度、高校に導入されてから今年2年目を迎える一方で、成人年齢の引き下げやSNSを通じた投資詐欺の増加など、若者の金融リテラシーがますます重要なものになっています。そのような中、現在行われている金融教育授業について、中高生がどのように受け止めているのか、アンケート調査を実施しました。【調査概要】 ・実施期間 2023年4月5日(水)〜2023年4月7日(金) ・調査方法 株式会社TesTeeが運営するアンケートメディアアプリ「Powl(ポール)」によるインターネット調査 ・調査対象 金融教育授業を受けたことのある全国の中学生・高校生400名(シミュレーションを取り入れた授業を受けた学生200名/シミュレーションを取り入れた授業を受けていない学生200名) 【調査サマリー】 ・学校で行われた金融教育授業についてどのように感じたかという設問では、シミュレーションを取り入れた授業を受けた学生の方が、「楽しかった」「やや楽しかった」と回答した割合が約1.5倍上回った。・学校の金融教育授業で不満だったことについて、「難しい用語が多かった」という回答が圧倒的に多かった。金融用語や概念は、初めて学ぶには理解が難しく、学校での金融教育の課題と言える。・学校で行われた金融教育授業を受けた後の行動について、シミュレーションを取り入れた授業を受けた学生の方が、授業後も自ら調べたり、話したりする割合が約2倍となり、学習意欲が高まっていることがわかる。・今後、学校の授業でお金に関して学んでみたいトピックについては、成人年齢の引き下げに伴い「クレジット/ローン」を挙げる学生が最も多く、その他、保険や税金、預貯金等の生活に身近に関わるものや、株式投資等、お金の増やし方への関心も高かった。 【調査結果】(抜粋) ◆中学校または高校での金融に関する授業についてどのように感じましたか? ●「楽しかった」「やや楽しかった」と回答した割合について、シミュレーションをしたことがある学生は66.5%、シミュレーションをしたことがない学生は43.5%となり、シミュレーションを導入する授業の方が、学生の好意度が約1.5倍高いことがわかりました。●「楽しかった」「やや楽しかった」と回答した理由について、「自分の将来の生活について具体的に考えることが出来たから。」「実際に架空の会社を作ってクラスで投資をする授業が面白かったから」「投資のシミュレーションでお金が増えていくのが楽しかった」等、具体的な授業内容に触れた感想が多く挙げられました。一方で、「あまり楽しくなかった」「楽しくなかった」と回答した理由については、「内容が難しい」「構造が複雑で分かりにくかったし、説明ばかりで行動に起こしにくい内容だったから。」等が挙げられました。◆金融に関する授業で不満だった内容は何ですか。<複数選択可> ●「難しい用語が多かった」と回答する学生が58%と圧倒的に多く挙がりました。●シミュレーションを取り入れた授業を受けていない学生の方が「自分ごととして考えられなかった」「具体的なイメージが湧かなかった」という回答する割合がやや多くなりました。◆中学校または高校での金融に関する授業を受けてから、金融の情報についてどのような行動をしましたか。 ●シミュレーションを取り入れた授業を受けた学生の方が、授業後に行動をする割合が約2倍になることがわかりました。シミュレーションをしたことのある学生の授業への興味関心度合いが高いため、授業後も自ら金融について調べたり、話したりする意欲が高まっていることが理由として考えられます。◆この中で今後(も)授業で学びたいことがあればすべて選択してください。<複数選択可> ●「クレジット/ローン」「お金の増やし方」「保険」「税金の仕組み」「預貯金」「株式」が多く挙がりました。成人年齢の引き下げに伴い、クレジットカードを作ることやローンが組めるようになったことにより、関心が高まっていること、また、保険や税金、預貯金といった生活に身近に関わるものや、将来のお金の不安等から、お金の増やし方や株式投資にも関心が高いことが考えられます。▼調査結果について、詳細な資料をお求めの方は下記よりお問い合わせください。https://greenmonster.co.jp/contact/ グリーンモンスター株式会社https://greenmonster.co.jp
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【キヤノンMJ】ichikara Labワカモノスタディレポートを公開 若者の“仕事観”を調査 キーワードは#成長実感#タイパ#人とのつながりが大切
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下キヤノンMJ)の企業内起業ichikara Lab(イチカララボ)は、若年層マーケティングの一環として若者と未来につながるヒントを探る「ワカモノスタディ」を行っています。今回、現役高校生が編集を手掛けるエンタメ系フリーマガジン「chFILES」とともに、若者の仕事観をテーマにしたワークショップを開催し現役大学生とディスカッションした内容と、ichikara Labが実施したアンケート調査をまとめたレポートを公開しました。 「ワカモノスタディ」は、若者と恒常的に様々なテーマについて話し合いながら、変化のスピードの速い若者のトレンドや価値観、購買行動、ライフスタイルなどの裏側にある心理を探求し、若者に求められる商品やサービスをともに考える活動です。 今回は、働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大を契機として大きな変化が訪れている仕事観について、その過渡期に学生生活を送った若者がどのような仕事観を持っているのかディスカッションしました。〈レポート結果〉 成長にも、納得感。 ワークショップでは仕事を通じた強い成長意欲を持っている若者が多く、自分で自分の頑張りを認められるか、納得できるかどうかを大切にしながら、成長を実感したいという意見が出ました。ただ成長意欲にはポジティブな理由もある一方で、何が起きるかわからないVUCA時代だからこそスキルアップしないといけないという “不安ドリブン”の考えを持つ人もいました。将来が不確実な時代だからこそ、若者は自分のやりたいことや価値観を大切にしたいと考えていました。ワークショップと合わせて実施した調査(※)で「自己成長」について聞いてみると、若者はコミュニケーション力の向上や人脈の広がりといった人とのつながり、横への展開を重視していることがわかりました。 “成長”の捉え方は世代によって異なっており、若者にとって自己成長に必要なことは、周囲とのつながりを大切にしつつ、自分が納得してやりたいことをできているかどうかということがわかりました。※「仕事に求めることを教えてください。」という質問に対し「自己成長ができる」と回答した若者男女計575名、オトナ世代男女計1653名に対する調査。 大切なのは、日常全体が豊かになること。 ワークショップでは、成長意欲を感じるとともに「限られた時間内でバリバリ働いた上で、趣味も充実させたい。」という意見があり、仕事の成果をしっかり出したうえで、仕事もプライベートもどちらも同じように大切にしたいと考えていることが分かりました。また「オトナ世代の中にも公私どちらも大切にしたいと思う人はきっといたはずで、働き方が多様化してきた現代だからこそ仕事もプライベートも大事にできると思う」と話す姿も印象的でした。ワークショップと合わせて実施した調査(※)で、若者に生産性を向上させたい理由を聞いてみると、1位は「プライベートの時間確保」という結果になりました。「良い評価/成績を得たいため」が僅差で2位になっていることからも、仕事とプライベートのどちらも重視したい考えを持っていることがわかります。限られた時間内で成果を出したいと思う若者は、仕事とプライベートを分けて考えるのではなく、どちらも自分の生活としてトータルでとらえメリハリのあるタイムパフォーマンスを意識することで、日常生活全体を豊かにしたいと考えていました。 オトナ世代から見ると、現代の若者はプライベートを優先しているという印象をもつかもしれませんが、実は若者なりに自分たちの暮らしを最適化しようとしているだけかもしれません。※「仕事に求めることを教えてください。」という質問に対し「自己成長ができる」と回答した若者男女計575名に対する調査。 合理的で、本質を考えたい。自分なりの条件がつくこともある。 ディスカッションでは、若者が合理的に判断して物事の本質を見極めようとしている様子を感じました。例えば、イマドキの若者に「付き合いが悪い」というイメージを持つ人もいますが、若者は良い人間関係を構築したいという自分の目的と合っていれば行きたいと思っているという印象を受けました。勤務時間外のプライベートな時間も豊かにするために都度合理的に判断しているのかもしれません。また若者に対し「出世欲が低い」イメージを持つ人もいますが、「周囲の人と良好な関係を築きながら出世することが前提にある」という意見がありました。若者は周囲の人とのつながりを大切にしながら仕事をすることが、自分や会社にとって最終的に良い結果につながると考えていました。また「決まりごとが多い職場でアルバイトをしていたが、形式的な内容ばかりで本質はそこなのかなと疑問に思っていた」という意見からは、指示を受けたことをそのまま受け入れるのではなく、本来大切にするべきことを見極めようとしているように感じました。 後になって振り返ったときに有意義な時間だったと感じられるように、若者は自分の納得できる条件や価値観をふまえて、合理的に判断し行動していることが分かりました。 Column:これから社会に出ていく若者が抱える気持ちとは 大量の情報があふれる情報社会の中で、SNSが生活の中に溶け込んでいる若者は、日々多くの情報をインプットしています。SNS上で見る知らない誰かの経験を、自分がやりたいことを見つけるためのヒントにしたり、やりたいことをやっている人に憧れを抱いています。一方で多くの情報を得られる反面、選択肢が多すぎて自分のやりたいことをなかなか決めることができない人もいましたが、キャリアや働き方が多様化している現代だからこそ「自分が本当にやりたいことは何か」を考えていました。納得感を重視する若者にとって、自分とマッチしているかどうかということが仕事観において大事なポイントの一つということが分かりました。 まとめ 現代の若者は高い成長意欲を持ちつつも、自分の納得感や周囲との関係性、メリハリを重視していて、人とのつながりや多様な経験を大切にしながら日常生活全体を豊かにしたいと考えていることが分かりました。働くことへの選択肢が多様化している中でも、合理的に本質を考える力が備わっているからこそ、自分が納得して自分のやりたいことをできているか、自分に合うものは何かを見出そうとする姿が印象的でした。 <調査概要>●ワークショップ実施日:2022年12月12日テーマ:若者の仕事観とは形式:個別発表とグループディスカッション開催場所:オンライン形式参加者:現役大学生男女10名、ichikara Lab メンバー男女6名●アンケート調査調査方法:インターネット調査①スクリーニング調査 調査名:あなたご自身に関するアンケート 対象者:全国の男女15歳以上10,687名 実施期間:2022年12月13日~2022年12月15日②本調査調査名:あなたご自身に関するアンケート対象者:全国の男女15~24歳575名実施期間:2023年1月27日~2023年2月3日 <ichikara Lab概要>「ichikara Lab」は、若年層マーケティングの強化と新たな顧客層へのリーチをめざし 2020 年4 月に設立されたキヤノンMJ初の企業内起業です。専任メンバーである6名に加え、キヤノンMJの複数部門から集まった若手社員約10名で構成されています。若年層のライフスタイルや購買行動、トレンド分析のほか、若年層向け商品・サービスの開発を行っています。また若年層マーケティングの一環として若者と未来につながるヒントを探る「ワカモノスタディ」を行っています。 ・キヤノンMJの企業内企業「ichikara Lab」WEBページ:https://cweb.canon.jp/personal/ichikaralab/ ・Twitter アカウント:ichikara Lab/イチカララボ【公式】(@ichikaraLab)https://twitter.com/ichikaraLab
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SMBCコンシューマーファイナンス調べ 「金融リテラシー検定の受験を子どもに勧めたいと思う」高校生の親の44.0% 金融リテラシーと家庭の金融教育に関する調査2023
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社は、2023年3月14日~15日の2日間、高校生または大学生等(大学生、短大生、専門学校生、浪人生)の子どもがいる40歳~59歳の男女を対象に「金融リテラシーと家庭の金融教育に関する調査2023」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。 ◆アンケート調査結果【金融リテラシー検定について】 「金融リテラシー検定を受験したいと思う」高校生・大学生等の親の29.5% 「金融リテラシー検定の受験を子どもに勧めたいと思う」高校生の親の44.0% 高校生または大学生等(大学生、短大生、専門学校生、浪人生)の子どもがいる40歳~59歳の男女1,000名(全回答者)に対し、金融リテラシー検定について質問しました。金融リテラシー検定は、「計画的な資産形成や金融トラブルの回避等、生活のなかで実用的に活かせる金融知識(金融リテラシー)」の習得を目的として新しく創設された検定で、2023年4月から受験できるようになりました。全回答者(1,000名)に、“金融リテラシー検定”を受験したいと思うか聞いたところ、「非常に受験したいと思う」が5.6%、「どちらかといえば受験したいと思う」が23.9%で、合計した『受験したいと思う(計)』は29.5%となり、親の約3人に1人が受験に興味を示している結果となりました。また、“金融リテラシー検定”の受験を子どもに勧めたいと思うか聞いたところ、「非常に勧めたいと思う」が5.7%、「どちらかといえば勧めたいと思う」が34.2%で、合計した『勧めたいと思う(計)』は39.9%、「全く勧めたいと思わない」が40.0%、「どちらかといえば勧めたいと思わない」が20.1%で、合計した『勧めたいと思わない(計)』は60.1%となりました。受験を勧める意向がある人の割合は、高校生の親44.0%、大学生等の親35.6%と、高校生の親のほうが8.4ポイント高くなりました。 “金融リテラシー検定”を受験したい理由 「理解度を確認したい」「お金に関する知識が得られる」「金融リテラシーを身につけるきっかけになりそう」など “金融リテラシー検定”を受験したい、または受験したくないと思う理由を聞いたところ、≪受験したい理由≫では「理解度を確認したい」や「自分のマネーリテラシーレベルを知りたい」など理解度を測るための指標と考えている回答、「お金に関する知識が得られる」や「金融リテラシーを身につけるきっかけになりそう」など勉強を通じて金融リテラシーが向上することを期待する回答、「知識を得ることで今後に活かせると思う」や「普段の暮らしに活かせそう」など日常生活での活用シーンを想定していることがうかがえる回答が多くありました。そのほか、「トラブルに巻き込まれないように学びたい」や「時代のニーズに合っていると思う」といった回答がありました。他方、≪受験したくないと思う理由≫では「必要性を感じない」や「メリットを感じない」、「活用のイメージが湧かない」、「受験しても活用の場がない」、「受験しなくてもネットなどで学べる」など、意義を見出しにくいとする回答が多くありました。また、「実生活で経験するほうがよいと思う」や「仕事で知ることができている」など実際の経験で十分とする回答のほか、「時間の余裕がない」や「難しそう」、「金融や数字は苦手分野」といった回答がありました。 子どもに“金融リテラシー検定”の受験を勧めたい理由 「勉強することで将来の役に立ちそう」「金融リテラシーを高めてほしい」「学校では学べないお金の知識を得られる」など 子どもに“金融リテラシー検定”の受験を勧めたい、または勧めたいと思わない理由を聞いたところ、≪受験を勧めたいと思う理由≫では「勉強することで将来の役に立ちそう」や「独り立ちするうえで役に立つと思う」、「今後の生活で役立ちそう」、「若いうちから投資について学んでほしい」、「子どものときから学ぶべき内容だと思う」、「これからは金融リテラシーが必要」、「これからの時代には重要だと思う」など、勉強する内容に対して必要性を感じていることがうかがえる回答が多くありました。また、「お金についてもっと知ってほしい」や「金融リテラシーを高めてほしい」など金融リテラシーの向上を期待する回答のほか、「最初の社会勉強としてよさそう」や「学校では学べないお金の知識を得られる」、「ライフプラン作成の正確性が向上しそう」といった回答がありました。他方、≪受験を勧めたいと思わない理由≫では「専攻している専門分野の勉強を頑張らせたい」や「学習することの優先順位が低い」、「受験を控えている」、「他の検定を優先してほしい」、「他の勉強をしてほしい」など、優先順位を理由とする回答が多くありました。また、「本人が自発的に考えて判断すればよい」や「本人が望むなら受験をすればよい」など子ども本人の自発性を尊重する回答のほか、「普段の生活で実践的に身につくもの」や「子どもにはまだ理解しきれないと思う」、「就職には役に立たないと思う」といった回答がありました。 “金融リテラシー検定”の合格や合格のための学びにどのような効果やメリットがあれば、自身が受験をしたり、子どもに受験を勧めたりしたいと思う? 1位「お金の使い方・貯め方・増やし方に自信がつく」 また、“金融リテラシー検定”の合格や合格のための学びにどのような効果やメリットがあれば、自身が受験をしたり、子どもに受験を勧めたりしたいと思うか聞いたところ、「お金の使い方・貯め方・増やし方に自信がつく」(34.1%)が最も高くなりました。金融リテラシー検定の合格のための学習を通じて、金融リテラシーに自信を持てるようになるなら、受験意向や受験の推奨意向が高まる人が多いようです。次いで高くなったのは、「お金に関する知識や情報を整理する機会になる」「資産形成力が向上」(いずれも29.8%)でした。男女別にみると、女性では「ひとり暮らしで役立つ生活力が向上」が22.4%と、男性(11.4%)と比べて10ポイント以上高くなりました。 【子どもへのお金の教育(金融教育)について】 子どもによく言うお金に関するセリフ 1位「無駄遣いしないように」2位「お金の貸し借りはしないように」3位「お金を稼ぐって大変なんだよ」 子どもへのお金の教育(金融教育)について質問しました。まず、全回答者(1,000名)に、子どもによく言う(または子どもの前でよく言う)お金に関するセリフを聞いたところ、「無駄遣いしないように」(35.9%)が最も高くなりました。必要のないものを買ったり衝動買いをしたりせず、使いみちをよく考えてからお金を使うよう諭している人が多いようです。次いで高くなったのは、「お金の貸し借りはしないように」(29.0%)、「お金を稼ぐって大変なんだよ」(26.8%)でした。男女別にみると、女性では「無駄遣いしないように」が44.0%、「お金の貸し借りはしないように」が36.8%と、男性(順に27.8%、21.2%)と比べて15ポイント以上高くなりました。 子どもに教えることができる金融リテラシー 1位「ローン・クレジットの特徴や留意点」 子どもに教えたい金融リテラシー 高校生の親では「インターネット詐欺の種類・特徴」、大学生等の親では「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」が1位 全回答者(1,000名)に、子どもに教えることができる金融リテラシーについて聞いたところ、「ローン・クレジットの特徴(支払い方法や利息)や留意点」(20.3%)が最も高くなり、「キャッシュレス決済の特徴・留意点」(18.5%)、「インターネット詐欺の種類・特徴(ワンクリック詐欺、フィッシング詐欺など)」(17.9%)が続きました。男女別にみると、男性では「インターネット詐欺の種類・特徴(ワンクリック詐欺、フィッシング詐欺など)」(19.2%)、女性では「家計管理の必要性・方法」(19.4%)が2位でした。 子どもに教えたい金融リテラシーの内容を聞いたところ、「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」(26.5%)が最も高くなりました。税金や年金、社会保障といった暮らしに深く関わる知識について学ぶことの必要性や重要性を直接伝えたいと思う人が多いのではないでしょうか。次いで高くなったのは、「ローン・クレジットに関連するトラブル」(24.2%)、「インターネット詐欺の種類・特徴(ワンクリック詐欺、フィッシング詐欺など)」(23.1%)でした。高校生の親では「インターネット詐欺の種類・特徴(ワンクリック詐欺、フィッシング詐欺など)」(27.6%)、大学生等の親では「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」(27.6%)が1位でした。 子どもに最も身につけてほしいと思う金融リテラシー 1位「ライフプランの必要性・立て方」 高校生の親では「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」、大学生等の親では「家計管理の必要性・方法」が2位 また、子どもに最も身につけてほしいと思う金融リテラシーについて聞いたところ、「ライフプランの必要性・立て方」(12.1%)が最も高くなりました。“人生100年時代”といわれるなか、将来に備えライフプランをしっかりと立てられる力を身につけることが大切だと考えている人が多いのではないでしょうか。次いで高くなったのは、「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」(9.1%)、「家計管理の必要性・方法」(8.0%)でした。男女別にみると、男性では「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」(10.2%)、女性では「家計管理の必要性・方法」(10.8%)が2位でした。高校生の親では「税金、年金、社会保障等の種類・特徴」(9.9%)、大学生等の親では「家計管理の必要性・方法」(8.4%)が2位でした。 子どもと話をしたことがある“お金や経済に関連する話題” 1位「お小遣い」2位「アルバイト代」3位「詐欺・お金のトラブル」 お金や経済について子どもとどのような話をしている家庭が多いのでしょうか。全回答者(1,000名)に、子どもと話をしたことがある“お金や経済に関連する話題”を聞いたところ、「お小遣い」(37.5%)が最も高くなり、「アルバイト代」(28.2%)、「詐欺・お金のトラブル」(18.3%)が続きました。男女別にみると、女性では「アルバイト代」が35.8%と、男性(20.6%)と比べて15ポイント以上高くなりました。高校生の親では「お小遣い」が41.2%、「教育ローン・奨学金」が18.5%、「お金の稼ぎ方」が17.3%と、大学生等の親(順に33.5%、13.2%、11.5%)と比べて5ポイント以上高くなりました。 子どもへのお金の教育(金融教育)として行ったことがあるもの 1位「子ども名義の預貯金口座を持たせる」2位「子どもに買い物を体験させる」3位「子ども用の財布を持たせる」 全回答者(1,000名)に、子どもへのお金の教育(金融教育)として行ったことがあるものを聞いたところ、「子ども名義の預貯金口座を持たせる」(29.0%)が最も高くなりました。自分名義の口座を持つことで、お金に関する意識が高まり、金融リテラシーが向上すると考えた人が多いのではないでしょうか。次いで高くなったのは、「子どもに買い物を体験させる」(28.8%)、「子ども用の財布を持たせる」(25.8%)でした。男女別にみると、男性では「子ども名義の預貯金口座を持たせる」(20.6%)、女性では「子どもに買い物を体験させる」(38.8%)が1位でした。 「子どもはお金の教育(金融教育)を受けたほうがよいと思う」86.4% どのくらいの時期から受けるのがよいと思う? 最多は「小学生」で46.4% 全回答者(1,000名)に、子どもはお金の教育(金融教育)を受けたほうがよいと思うか聞いたところ、「受けたほうがよい」は86.4%、「受けなくてもよい」は13.6%となりました。親の大多数が、子どもにとって金融教育は欠かせないと考えていることがわかりました。男女別にみると、受けたほうがよいと考えている人の割合は、女性では89.6%と、男性(83.2%)と比べて6.4ポイント高くなりました。 子どもがお金の教育(金融教育)を受けたほうがよいと思う人(864名)に、子どもがお金の教育(金融教育)を受けるのは、どのくらいの時期からがよいと思うか聞いたところ、「小学校入学前」が9.5%、「小学生」が46.4%、「中学生」が21.9%、「高校生」が12.2%、「大学・短大・専門学校生、予備校生」が7.4%、「就職してから」が2.7%となりました。累積比率をみると、『小学校卒業まで』は55.9%、『中学校卒業まで』は77.8%となりました。親の半数は、子どもが小学校を卒業するまでにはお金の教育を受け始めてほしいと考えているようです。 「子どもは奨学金を利用したことがある」高校生の親では17.3%、大学生等の親では32.9% 「子どもが進学するにあたって、今後、奨学金を利用してほしい」32.6% 子どもの奨学金を返済するのは誰の役割だと思う? 「親」33.9%、「子」29.2%、「親と子の両方」36.2% 「子どものために教育ローンを利用したことがある」11.4% 教育ローン利用者の31.6%が「子どもに教育ローンについて説明をしなかった」と回答 奨学金と教育ローンについて質問しました。全回答者(1,000名)に、子どもは奨学金を利用したことがあるか聞いたところ、「ある」は24.9%、「ない」は75.1%となりました。子どもが奨学金を利用したことがある割合は、大学生等の親では32.9%と、高校生の親(17.3%)と比べて15.6ポイント高くなりました。子どもが奨学金を利用したことがある人(249名)に、子どもに奨学金について説明をしたか聞いたところ、「した」は88.0%、「しなかった」は12.0%となりました。 また、全回答者(1,000名)に、子どもが進学するにあたって、今後、奨学金を利用してほしいと思うか聞いたところ、「思う」は32.6%、「思わない」は67.4%となりました。子どもの奨学金を返済するのは誰の役割だと思うか聞いたところ、「親(親族含む)」は33.9%、「子」は29.2%、「親と子の両方」は36.2%となりました。男女別にみると、男性では「親(親族含む)」(34.6%)、女性では「親と子の両方」(40.6%)が最も高くなりました。 全回答者(1,000名)に、子どものために教育ローンを利用したことがあるか聞いたところ、「ある」は11.4%、「ない」は88.6%となりました。子どものために教育ローンを利用したことがある人(114名)に、子どもに教育ローンについて説明をしたか聞いたところ、「した」は68.4%、「しなかった」は31.6%となりました。 【お金の使い方・使いみちについて】 現時点の貯蓄額 平均は40代672万円、50代1,005万円 「貯蓄額が0円」は17.6% 子どもに対し、社会人になるまでに貯蓄をしてもらいたいと思う金額 平均は266万円 貯蓄や投資、消費などお金の使い方・使いみちについて質問しました。全回答者(1,000名)に、現時点で、どのくらいの貯蓄ができているか聞いたところ、「100万円~200万円未満」(14.0%)や「500万円~1,000万円未満」(15.0%)、「1,000万円~2,000万円未満」(12.4%)などに回答が分かれ、平均は826万円でした。また、「0円」は17.6%となりました。年代別にみると、現時点の貯蓄額の平均は、40代では672万円、50代では1,005万円でした。 子どもに対し、社会人になるまでにどのくらい貯蓄をしてもらいたいと思うか聞いたところ、「50万円未満」(31.2%)や「100万円~200万円未満」(32.3%)に回答が分かれ、平均は266万円でした。 「子どもに投資に興味を持ってもらいたい」66.1% 興味を持ってもらいたい理由TOP3は「社会・経済の勉強になる」「資産形成に役立つ」「預貯金だけでは将来が不安」 次に、子どもに投資に興味を持ってもらいたいと思うか聞いたところ、「思う」は66.1%、「思わない」は33.9%となりました。子どもに投資に興味を持ってもらいたい人(661名)に、投資に興味を持ってもらいたい理由を聞いたところ、「社会・経済の勉強になる」(43.3%)が最も高くなりました。投資に関する情報や知識を通じて、世の中の動きや経済情勢などについての理解が深まると考えている人が多いのではないでしょうか。次いで高くなったのは、「資産形成に役立つ」(40.5%)、「預貯金だけでは将来が不安」(35.7%)でした。 高校生時代、どのようなことにお金をよく使っていた? 1位「飲食」2位「音楽」3位「ファッション・美容」 イマドキの高校生がお金をよく使っていること 8人に1人が「推し活」と回答 高校生時代、どのようなことにお金を使っていた人が多いのでしょうか。全回答者(1,000名)に、高校生時代に、どのようなことにお金をよく使っていたか聞いたところ、「飲食(おやつ、外食など)」(40.5%)が突出して高くなりました。高校生のときに、仲の良い友人と食事をしたり、人気のスイーツなどを食べたりしていた人が多いのではないでしょうか。次いで高くなったのは、「音楽」(23.0%)、「ファッション・美容」(22.5%)でした。男女別にみると、男性では「音楽」(23.2%)が2位、「マンガ」(21.0%)が3位、女性では「ファッション・美容」(31.0%)が2位、「音楽」と「雑貨・文房具」(いずれも22.8%)が3位でした。 高校生の親(514名)に、子どもは現在どのようなことにお金をよく使っているか聞いたところ、「飲食(おやつ、外食など)」(39.5%)が最も高くなり、「ファッション・美容」(29.4%)、「ゲーム(課金含む)」(20.6%)が続きました。また、「推し活」(12.1%)は8人に1人の割合となりました。大学生等の親(486名)に、子どもは高校生のときにどのようなことにお金をよく使っていたか聞いたところ、「飲食(おやつ、外食など)」(30.7%)が最も高くなり、「ファッション・美容」(25.9%)、「ゲーム(課金含む)」(16.5%)が続きました。 <調査概要>調査タイトル:金融リテラシーと家庭の金融教育に関する調査2023調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする高校生または大学生等の子どもがいる40歳~59歳の男女調査期間:2023年3月14日~15日調査方法:インターネット調査調査地域:全国有効回答数:1,000サンプル調査協力会社:ネットエイジア株式会社
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テスティー、2023年版 【学生対象】コロナウイルスの影響 規制緩和後の生活編の調査を実施
男女で規制緩和後のマスク着用理由に差、リモート授業やおうち時間の充実など現在の生活を継続したい人は5割以上 メディア事業・リサーチ事業・プロモーション事業を展開する株式会社テスティー(東京都渋谷区)は、若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」にて、学生の男女4,464名(中学生291名、高校生1,904名、大学生2,269名)を対象に2023年版 規制緩和後の生活編の調査を実施しました。 規制緩和後のマスク着用率は男性5割、女性6割。マスクをする理由は「マスクをする人の多さ」と「素顔を見せることへの抵抗感」 学生の男女4,464名を対象に、規制緩和後のマスク着用について調査したところ、「屋内・屋外関係なく常に着用している」と回答した人は男性では49.8%、女性では60.9%という結果になりました。男性よりも女性のマスク着用率が高い様子が伺えました。「マスクを常に着用している」と回答した人を対象にマスクを着用している理由を尋ねたところ、男性の第1位は「まだマスクをしている人が多いから」、女性の第1位は「顔を見せたくないから」と着用理由に性別で差があることがわかりました。さらに、マスク着用をやめるのはどのような状況になった時かを聞いたところ、男女ともに「マスクを外している人がほとんどになったら」という回答が第1位となり、多くの人が周りの人と状況を合わせたいという様子が伺えます。 TesTee Lab:https://lab.testee.co 「現在の生活を継続させていきたい」リモート授業やおうち時間の充実の継続を望む人が5割以上 アンケート回答者を対象に、コロナ禍の生活(オンライン授業やおうち時間の充実など)は今後も定着すると思うかを尋ねたところ、「定着すると思う(やや定着すると思う選択者含む)」と回答した人は5割を超えました。さらに、コロナ禍の生活を今後も続けていきたいかどうかを聞いたところ、「続けていきたい(やや続けていきたい選択者含む)」と回答した人も5割となり、コロナウイルスによって数年間で変わってしまった生活スタイルを今後も継続していきたいと望んでいる人が多いことが分かりました。 TesTee Lab:https://lab.testee.co 本調査結果のさらなる詳細は、「TesTee Lab」にて公開しています。2023年版 コロナウイルスの影響に関する調査 規制緩和後の生活編URL:https://lab.testee.co/2023_covid_19_result9調査概要実査機関:自社調査(株式会社TesTee)調査方法:自社保有アンケートメディアアプリ「Powl(ポール)」によるインターネット調査対象地域:日本国内調査期間:2023年3月24日(金) 〜 3月27日(水)調査対象:学生の男女4,464名(中学生291名、高校生1,904名、大学生2,269名)◆オウンドメディア「TesTee Lab(テスティーラボ)」若年層に特化した調査や、アプリ調査など、幅広く自主調査を実施。その結果を無料ダウンロード可能なホワイトペーパーとともにオウンドメディアにて紹介しています。 TesTee Lab :https://lab.testee.coTesTee Lab 公式Twitter:https://twitter.com/testee_lab ※TesTeeは、株式会社テスティーの登録商標です。※その他すべての商標は、各々の所有者の商標または登録商標です。
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2023年3月度 アルバイト平均時給調査 全国の平均時給は1,245円 過去最高を更新
ディップ株式会社は、2023年3月のアルバイト時給データを発表しました。この調査は、アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」等ディップ社の運営するサービスに掲載されたデータをもとに集計したものです。3月のアルバイト・パートの平均時給は1,245円(前年比38円増、前月比15円増)、また「バイトル」に掲載された求人件数は約306,000件となり、前年比1.1%増、前月比7.1%増となりました。「バイトル」:https://www.baitoru.com ■大職種別平均時給(2023年3月) ■時給推移(全国) ■概要【エリア別】全てのエリアで前年比プラス 関東・関西は過去最高 関東エリアの平均時給は1,287円(前年37円増、前月比11円増)、東海エリアの平均時給は1,201円(前年比38円増、前月比5円減)、関西エリアの平均時給は1,267円(前年比38円増、前月比40円増)、九州エリアの平均時給は1,148円(前年比21円増、前月比17円増)となりました。【職種別】8職種が前年比プラス 飲食は1,081円で過去最高 ほか事務と建設も 職種別の平均時給は、9職種中8職種の大カテゴリが前年を上回りました。事務的職業は1,432円(前年比91円増、前月比74円増)、専門的職業は1,486円(前年比251円増、前月比24円増)、飲食の職業は1,081円(前年比49円増、前月比2円増)、販売の職業は1,074円(前年比18円増、前月比10円減)、サービスの職業は1,279円(前年比17円増、前月比8円減)、運搬・清掃・包装等の職業は1,214円(前年比41円減、前月比4円減)、建設の職業は1,718円(前年比40円増、前月比249円増)、製造・技能の職業は1,392円(前年比9円増、前月比1円減)、教育の職業は1,652円(前年比32円増、前月比2円増)となりました。1.職種別平均時給(2023年3月) 2.高時給職種ランキングTOP10(2023年3月) ディップ株式会社 URL: https://www.dip-net.co.jp/
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東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所 共同研究プロジェクト「子どもの生活と学びに関する親子調査2022」結果速報 「上手な勉強のしかたがわからない」という悩みが約7割に増加
~ “学習方法の理解”は学習意欲と成績の向上に効果があることが明らかに~ 東京大学社会科学研究所(東京都文京区)と株式会社ベネッセコーポレーション(岡山市)の社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所は、2014年に「子どもの生活と学び」の実態を明らかにする共同研究プロジェクトを立ち上げました。 このプロジェクトでは、同一の親子(小学1年生から高校3年生、約2万1千組)を対象に、2015年以降8年間にわたり複数の調査を実施し、12学年の親子の意識・行動の変化を明らかにしてきました。継続的に親子の意識や行動を追跡した貴重なデータです。 調査の主な結果は、以下の通りです。 1.「上手な勉強のしかたがわからない」という子どもが、この4年間で増加◆「上手な勉強のしかたがわからない」に対する肯定率(とてもあてはまる+まああてはまる)は2019年から22年にかけて増加し、「あてはまる」という子どもが約7割に。 2.学習方法の理解は、学習意欲や成績と関連◆学習方法の理解は、学習意欲や成績と関連しています。今回の分析では、学習意欲を示す指標よりも成績との相関が高い傾向がみられました。 3.学習方法の理解について、2か年の変化では「理解に変化」群が12.5%◆「上手な勉強のしかたがわからない」について同じ子どもの変化を2か年にわたり追跡したところ、学習方法が「不明」から「理解」になった「理解に変化」群が12.5%存在。 4.学習方法が理解できるようになると、連動して学習意欲も向上◆学習方法の「理解に変化」群は、翌年の学習意欲が向上。 5.学習方法が理解できるようになると、連動して成績が上昇◆学習方法の「理解に変化」群は、翌年の成績が向上。 6.学習方法の理解は、論理的な思考や粘り強さとも関連◆「学習方法・理解」群は、論理的思考が得意で、決めたことをやり遂げる子が多い。【調査結果】1.「上手な勉強のしかたがわからない」という子どもが、この4年間で増加◆「上手な勉強のしかたがわからない」に対する肯定率(とてもあてはまる+まああてはまる)は2019年から22年にかけて増加し、「あてはまる」という子どもが約7割になりました。学習方法に悩む子どもが増えているようです。■図1 学習方法に対する悩みの変化 ※数値は「とてもあてはまる」と「まああてはまる」の合計(%)。2015年調査ではたずねていない。※「小4-高3生全体」の数値は、小4~6生:中学生:高校生が1:1:1になるように重みづけを行った。※各年のサンプル数は、p.8の調査概要を参照。●「上手な勉強のしかたがわからない」の肯定率(小学4年生から高校3年生までの全体の数値)は、19年(57.2%)→20年(59.6%)→21年(61.5%)→22年(67.5%)と、4年間で10.3ポイント上昇しました。学習方法に悩む子どもが増えています。●学校段階別にみると、学校段階があがるほど肯定率は高い傾向があります。22年の数値では、小4~6生61.1%、中学生68.1%、高校生は73.2%で、小4~6生と高校生の間には12.1ポイントの差がありました。高校生は7割以上の子どもが学習方法の悩みを抱えています。●19年から22年にかけての増加幅をみると、学校段階が低いほど増加が大きい傾向がみられました。小4~6生では18.5ポイント、中学生では8.1ポイント、高校生では4.5ポイントの増加です。とくに小学生で、学習方法の悩みが増えています。2.学習方法の理解は、学習意欲や成績と関連◆上手な勉強のしかた(学習方法)の理解は「学習意欲」と正の相関があり、理解が進むと意欲も高まる関係にあります。また、今回の分析では、学習方法の理解は、学習意欲や成績と関連しています。今回の分析では、学習意欲を示す指標や学習時間よりも、成績との相関が高い傾向がみられました。■図2 学習方法・学習意欲・学習時間・成績の関連(相関係数) ※数値は相関係数。相関係数は「-1~1」の値をとり、-1に近いほど負の相関、1に近いほど正の相関が強いことを表す。※「学習方法」は、「上手な勉強のしかたがわからない」で「とてもあてはまる」1~「まったくあてはまらない」4とした。※「学習意欲」は、「勉強しようという気持ちがわかない」で「とてもあてはまる」1~「まったくあてはまらない」4とした。※「学習時間」は、「宿題」「家庭学習」「塾での学習」の1日当たりの時間を合計した。※成績は、小学4年生は国語、算数、理科、社会の4教科、それ以外の学年は国語、算数・数学、理科、社会、英語の5教科の平均値(最小値1~最大値5)である。※2022年調査のデータを使用して分析した。サンプル数は、小4-6生3,664名、中学生2,922名、高校生2,096名。※「小4-高3生全体」の数値は、小4-6生:中学生:高校生が1:1:1になるように重みづけを行った。●「学習方法」は「学習意欲」とやや強めの相関があり、学習方法の理解が進むと学習意欲も高まる傾向があります。このことは、いずれの学校段階でも同様です。●今回の分析では、「成績」にもっとも強い関連があったのは「学習方法」でした。これに「学習意欲」が続き、「学習時間」はかなり弱い相関しかみられませんでした。「学習時間」をやみくもに長くするよりも、「学習方法」を身につけるほうが成績向上に早道と言えそうです。このことは、いずれの学校段階でも同様です。●ただし、「学習時間」と「成績」の関連は、小4~6生でもっとも強く、高校生でもっとも弱い結果になりました。学年が低いうちは、学習習慣の定着も、成績に一定の効果があります。3.学習方法の理解について、2か年の変化では「理解に変化」群が12.5%◆「上手な勉強のしかたがわからない」の回答について同じ子どもの変化を2か年にわたり追跡したところ、2021年調査は「不明」から22年調査で「理解」になった「理解に変化」群が12.5%いました。■図3 学習方法の理解に関する2か年の変化(2021年→22年) ※「上手な勉強のしかたがわからない」の質問に対して、「とてもあてはまる」「まああてはまる」と回答した者を「学習方法・不明」群、「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した者を「学習方法・理解」群とした。※分析は2021年に小4~高2だった子どもを22年に小5~高3になるまで追跡した。サンプル数は、両調査に回答した6,816名(無答・不明者を除外)。数値は、小4-6生:中学生:高校生が1:1:1になるように重みづけを行った。●「上手な勉強のしかたがわからない」の回答について同じ子どもの変化を2か年にわたり追跡したところ、「不明のまま」群がもっとも多く47.4%で、「理解キープ」群の20.6%がこれに続きました。2つを合わせた68.0%は前年から変化がなかった子どもたちです。●一方で、「理解に変化」群は12.5%、「不明に変化」群は19.5%となりました。上の学年にあがるほど「上手な勉強のしかたがわからない」の肯定率が増えるため、「不明に変化群」のほうが多く出現していますが、「理解に変化」群も1割強存在しています。4.学習方法が理解できるようになると、連動して学習意欲も向上◆学習方法の理解の2か年の変化と学習意欲の2か年の変化の関連をみたところ、「理解に変化」群では「意欲上昇」群が、「不明に変化」群では「意欲低下」群が多く出現しています。学習方法の理解と学習意欲は、連動して変化していることがわかりました。■図4 学習意欲の変化(学習方法の理解の変化別、2021年→22年) ※「学習方法」は、「上手な勉強のしかたがわからない」の質問に対して、「とてもあてはまる」「まああてはまる」と回答した者を「学習方法・不明」群、「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した者を「学習方法・理解」群として、2か年の変化について4群に分けた。また、「学習意欲」は、「勉強しようという気持ちがわかない」の質問に対して、「とてもあてはまる」「まああてはまる」と回答した者を「学習意欲・低」群、「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した者を「学習意欲・高」群として、2か年の変化について4群に分けた。※分析は2021年に小4~高2だった子どもを22年に小5~高3になるまで追跡した。サンプル数は、両調査に回答した6,805名(無答・不明者を除外)。数値は、小4-6生:中学生:高校生が1:1:1になるように重みづけを行った。●学習方法の理解の2か年の変化を4群にわけて意欲の2か年の変化との関連をみたところ、両者は連動していることがわかりました。●学習方法の「理解キープ」群には、学習意欲の「意欲キープ」が多く出現します。学習方法を理解し続けている子どもは、高い意欲をキープしていることがわかります。反対に、学習方法が「不明のまま」群には、学習意欲が「低意欲のまま」群の子どもが多く出現しています。●前年に学習方法を理解していなかったにもかかわらず翌年に理解に転じた「理解に変化」群には、「意欲上昇」群が多く出現しています。逆に学習方法を理解している状態からわからないに転じた「不明に変化」群には、「意欲低下」群が多い傾向がみられました。5.学習方法が理解できるようになると、連動して成績が上昇◆学習方法の理解の2か年の変化と成績2か年の変化の関連をみたところ、学習方法が「理解に変化」群では成績が上がっているのに対して、「不明に変化」群では成績が下がっています。■図5 成績の変化(学習方法の理解の変化別、2021年→22年) ※「成績」は、小学4年生は国語、算数、理科、社会の4教科、小学5~高校3年生は国語、算数・数学、理科、社会、英語の5教科の平均(最小値1~最大値5)を偏差値に換算した。高校生は少数だが「履修していない」教科があるケースがあるため、それについては一律に「3」を割り当てた。成績の変化は、群ごとに2021年調査の成績の偏差値を起点(0)にしたときの、2022年調査の増減幅を示す。「学習方法」の4群は、図3と同様。※分析は2021年に小4~高2だった子どもを22年に小5~高3になるまで追跡した。サンプル数は両調査に回答した6,551名(無答・不明者を除外)。数値は、小4-6生:中学生:高校生が1:1:1になるように重みづけを行った。※***p<0.001(多重比較の結果)。●学習方法の理解の2か年の変化を4群にわけて成績(偏差値に換算)の2か年の増減をみたところ、両者は連動していることがわかりました。●学習方法の「理解に変化」群は、前年よりも成績が+1.8ポイント高まりましたが、「理解キープ」群では+0.4ポイント、「不明のまま」群では+0.2ポイントにとどまり、「不明に変化」群では-1.2ポイントでした。学習方法の理解が進むと成績が上がり、わからなくなると成績が下がるという結果です。6.学習方法の理解は、論理的な思考や粘り強さとも関連◆学習方法の理解について2か年の変化と成績2か年の変化の関連をみたところ、学習方法が「理解に変化」群では成績が上がっているのに対して、「不明に変化」群では成績が下がっています。■図6 論理的な思考・粘り強さ(学習方法の理解の変化別×成績別) ※「上手な勉強のしかたがわからない」の質問に対して、「とてもあてはまる」「まああてはまる」と回答した者を「学習方法・不明」群、「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した者を「学習方法・理解」群とした。※サンプル数は8,682名。小4-6生:中学生:高校生が1:1:1になるように重みづけを行った。●学習方法の理解は成績だけでなく、論理的に考える力や粘り強さのような多様な資質・能力とも関連しています。●「論理的に(筋道を立てて)考えること」が得意か苦手かをたずねた結果では、成績上位層ほど「得意」が多い傾向にありますが、いずれの成績層でも「学習方法・理解」群のほうが「得意」が多い結果になりました。●「一度決めたことは最後までやりとげる」かどうかをたずねた結果では、成績上位層ほど「あてはまる」が多い傾向にありますが、いずれの成績層でも「学習方法・理解」群のほうが「あてはまる」の回答が多く出現しました。【まとめと考察】●分析のねらい学習意欲を高めるために何をすればよいかを考えるため、「学習方法の理解」に注目した分析を行いました。●学習方法に関する悩みの増加 学習方法の理解について「上手な勉強のしかたがわからない」という質問の回答をみると、2019年から継続して肯定率が高まっています(図1)。この質問に「とてもあてはまる」+「まああてはまる」と回答した比率(小学4年生から高校3年生までの全体の数値)は、19年(57.2%)→20年(59.6%)→21年(61.5%)→22年(67.5%)と、4年間で10.3ポイント上昇しています。学習方法に悩む子どもが増えており、とくに小学生の増加幅が大きいことが明らかになりました。●学習方法を理解する意義や効果では、学習方法の理解は学習意欲とどのように関連しているのでしょうか。学習方法と学習意欲、学習時間、成績との関連をみたところ、それらは相互に相関しています(図2)。とくに学習方法の理解は、学習意欲と強い関連があり、成績との相関係数は学習意欲よりも強いという結果でした。学習方法を身につけることは、学習意欲と成績の向上に効果があると考えられます。この点についてもう少し正確に検討するために、同じ子どもを継続的に追跡するパネル調査の特徴を生かして、それぞれの2か年の変化の関係を検証しました。学習方法の2か年の変化(21年調査→22年調査、理解しているものを〇、理解していないものを×と表記)をみると、「〇→〇」の「理解キープ」群が20.6%、「×→〇」の「理解に変化」群が12.5%、「〇→×」の「不明に変化」群が19.5%、「×→×」の「不明のまま」群が47.4%います(図3)。そこで、それぞれの群ごとに、学習意欲の変化、成績の変化との関連をみてみました。学習意欲の変化では、学習方法の「理解に変化」群で「意欲向上」群が多く出現する一方で、「不明に変化」群で「意欲低下」群が多く出現し、相互の変化が連動しています(図4)。学習方法を理解するようになると、学習意欲が向上しています。さらに、成績の変化では、「理解に変化」群の成績の伸びが顕著で、この群は他の群と有意に成績が向上していました(図5)。学習方法を理解することは、学習意欲のような意識に影響し、成績にも効果をもっています。 学習方法の理解は、学校での成績を高める効果をもつだけではありません。たとえば、論理的思考や粘り強さなどとも関連しています(図6)。子どものときに学習方法を身につけるということは、課題を乗り越えるための「一生モノの力」を獲得することにもつながります。●家庭や学校で学習方法の指導を!それでは、学習方法を理解している子どもは、実際にどのような学習方略を身につけているのでしょうか。図7をみると、【自己調整方略】や【プランニング方略】【モニタリング方略】など、メタ認知を使って自分の学習を客観的に捉え、自分で調整しながら学習をしていることがわかります。また、【メリハリ方略】のような学習の集中、【意味理解方略】のような多面的思考、【深化方略】のような学習内容の深化も、学習方法の確立に有効です。こうした学習方略を身につけるために学校や家庭で学習方法を指導することは、子どもの学習意欲や成績、そのほかの資質・能力の向上に効果があると考えられます。【調査概要】名称 : 「子どもの生活と学びに関する親子調査2016-2022」(第2-8回)※2015年調査(第1回)は今回の分析に含めていないため、割愛した。調査テーマ :【子ども調査】 子どもの生活と学習に関する意識と実態【保護者調査】 保護者の子育て・教育に対する意識と実態 ※小1~3生は保護者のみ実施調査時期 : 各年7~9月調査方法 : 2016~20年は郵送による自記式質問紙調査、2021年は一部web調査、2022年はweb調査調査対象 : 全国の小学1年生~高校3年生の子どもとその保護者(小1~3生は保護者のみ回答)*本研究プロジェクトの調査モニター対象。以下は、各年のサンプル数(親子ペア)※小1~3生は今回の分析では扱っていないため、表から省略した 「子どもの生活と学び」研究プロジェクトメンバー *所属・肩書は2023年4月時点●プロジェクト代表者佐藤香(東京大学教授)、野澤雄樹(ベネッセ教育総合研究所所長)●プロジェクトメンバー耳塚寛明(お茶の水女子大学名誉教授、青山学院大学客員教授)、秋田喜代美(学習院大学教授、東京大学名誉教授)、松下佳代(京都大学教授)、石田浩(東京大学特別教授)、藤原翔(東京大学准教授)、大野志郎(東京大学特任准教授)、大﨑裕子(立教大学特任准教授)、木村治生(ベネッセ教育総合研究所主席研究員)、松本留奈(ベネッセ教育総合研究所主任研究員)、朝永昌孝(ベネッセ教育総合研究所研究員)、岡部悟志(ベネッセ教育総合研究所主任研究員)、中島功滋(ベネッセ教育総合研究所主任研究員)、劉愛萍(ベネッセ教育総合研究所主任研究員)、大内初枝(ベネッセ教育総合研究所スタッフ)、渡邉未央(ベネッセ教育総合研究所スタッフ)●調査検討ワーキンググループメンバー須藤康介(明星大学准教授)、小野田亮介(山梨大学大学院准教授)、山口泰史(帝京大学元助教)※データに関する留意点・表記について本文書で使用している百分率(%)は、各項目の算出方法に沿って出した値の小数点第2位を四捨五入して表示しています。その結果、数値の和が100にならない場合があります。 【詳しいデータのご紹介】●ベネッセ教育総合研究所のホームページからも、本資料と調査結果をまとめた「速報版(レポート)」をダウンロードできます。ここに紹介した以外のデータや学校段階別のデータはこちらをご覧ください。https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5855
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